2001 Fiscal Year Annual Research Report
核内レセプターを標的とした疾患治療薬の創成に関する研究
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12557088
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 廣壽 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00171794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 雄一 東京大学, 医科学研究所, 日本学術振興会特別研究員
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Keywords | 転写因子 / グルココルチコイド / 内分泌学 / 分子生物学 / 発生工学 / 核内レセプター / 転写調節 |
Research Abstract |
核内レセプターとしてグルココルチコイドレセプター(GR)をモデルに、GRを標的とした疾患治療薬創成の基盤を整備することを目的とした。 1)GR機能の選択的発現に関する研究 ミネラルコルチコイドレセプター(MR)との対比により、GRのリガンド結合領域C末端に受容体選択性を規定する領域が存在することが明らかになった。また、コルチバゾールはGRに選択的リガンドであることを明らかにした。コルチバゾールは従来のグルココルチコイドとは異なった領域に結合することが示された。トリプシン、キモトリプシンによる限定分解によって、コルチバゾールと結合したGRはこれらに抵抗性の強固な構造をとることが明らかになった。 2)GRリガンドの探索。胆汁酸ウルソデオキシコール酸がやはりGR選択的リガンドであり、しかも、転写活性化作用に比して抑制作用を誘導するものであることを明らかにした(J.Biol Chem.に2報)。とくに、NF-kB抑制作用は従来のグルココルチコイドとほぼ同等であった。その機序として、ウルソデオキシコール酸によって活性化されたGRが核内でNF-kBのp65による転写活性化を阻害する可能性が示された。 以上から、GRのリガンド結合領域を標的とした疾患治療薬創成の基盤ができた。また、ウルソデオキシコール酸はその際のプロトタイプの役割を果たす。現在、他施設と共同でX線結晶解析結果を用いたモデリングも行っている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Toshio Homma: "Recognition of cell surface GD3 by monoclonal antibody anti-6C2 in rheumatoid arthritis synovial fluid.Expression on human T cells with transendothelial migratory activity"Arthritis Rheum. 44(2). 296-306 (2001)
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[Publications] Keiji Komura: "Aryl hydrocarbon receptor/dioxin receptor in U937 cells and human macrophages"Mol.Cell.Biochem. 226. 107-117 (2001)
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[Publications] Yasutomo Nomura: "Monitoring of in vitro translation of green fluorescent protein and its fusion proteins by fluorescence correlation spectroscopy"Cytometry. 44. 1-6 (2001)
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[Publications] Yuichi Makino: "Inhibitory PAS domain protein is a negative regulator of hypoxia-inducible gene expression"Nature. 414(29). 550-554 (2001)
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[Publications] Takanori Miura: "Functional modulation of the glucocorticoid receptor and repression of NF-kB by ursodeoxycholic acid"J.Biol.Chem.. 276(50). 47371-47378 (2001)
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[Publications] Jacqueline McGuire: "Definition of a Dioxin Receptor Mutant that is a Constitutive Activator of Transcription : Delineation overlapping repression and ligand binding functions within the PAS domain"J.Biol.Chem.. 276(45). 41841-41849 (2001)