2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12557118
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
毛利 資郎 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40117271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉良 潤一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40183305)
北本 哲之 東北大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20192560)
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Keywords | CJD / 感染症 / 血液 / バイオアッセイ |
Research Abstract |
1.ヒト型プリオン蛋白産生マウス(Ki-ChM)を用いたヒト・プリオンのEnd-point titration assay ヒト血液の感染力価を測定する際の基準を作成するために孤発例患者脳の感染力価をKi-ChMマウスを用いて測定した。 具体的には、孤発例患者脳(H3)の段階希釈乳剤(10^<-1>〜10^<-8>)を作製し、Ki-ChMマウスの脳内にそれぞれ20μlずつ接種し、潜伏期間と発症率を調べた。その結果10^<-1>では平均141日の潜伏期間で全頭(発症7頭/接種7頭)であった。以下、希釈するごとに潜伏期間が延長し、10^<-2>:153日(4/4)、10^<-3>:198日(5/5)、10^<-4>:243日(5/5)、10^<-5>:>334日(2/5)、10^<-6>:>348日(1/5)、10^<-7>:>377日(0/6)となった。10^<-5>より高い希釈では全頭は発症せず、10^<-7>では発症が認められなかった。 これらの結果から、CJD患者脳の発症脳における1gあたりのLogID_<50>は7.80であった。潜伏期間と感染価をプロットして近似直線を引くことによって潜伏期間と感染価の関係が得られた。すでに報告したマウス発症脳が9.97であることから、CJD患者脳の感染価はおよそマウスの1/100であると算出された。 2.CJD患者血液あるいは脳脊髄液(CSF)における感染性 孤発性CJD患者由来のCSF2例、血清4例、正常人血清2例をKi-ChMの腹腔内に接種後、75日後のFDCについて異常なプリオン蛋白質の沈着を調べた。その結果、明確に陽性を呈する結果は得られなかった。そこで、それぞれのマウスの脾臓をblind passageのためKi-ChMマウスの脳内接種、腹腔内接種を行って現在観察中である。また、CSF2例については脳内接種も行っており、これも観察中である。結論としては現在までのところCJD孤発例患者6例の血液あるいは脳脊髄液における感染性は認められていない。結論を出すにはしばらくの観察期間と例数を増やす必要があると思われる。
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[Publications] Horiuchi H., Nemoto T., Ishiguro N., Furuoka H., Mohri S., Shinagawa M.: "Biological and biochemical characterization of sheep scrapie in Japan"J. Clin. Microbiol.. 40. 3421-3426 (2002)
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[Publications] Kitamoto T., Mohri S., Ironside J.W., Miyoshi I., Tanaka T., Kitamoto N., Itohara S., Kasai N., Katsuki M., Higuchi J., Muramoto T., Shin R-W.: "Follicular dendritic cell of the knock-in mouse provides a new bioassay for human prions"Biochem. Biophys. Res. Comm.. 294. 280-286 (2002)
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[Publications] 毛利資郎: "ヒト・プリオンのバイオアッセイ"臨床検査. 46. 1553-1558 (2002)
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[Publications] 毛利資郎: "プリオン病のモデル動物"神経進歩. 42(1). 54-58 (2003)
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[Publications] 毛利資郎, 北本哲之: "ヒト・プリオンバイオアッセイ法の新展開"第121回日本医学会シンポジウム記録集 プリオン病. 100-108 (2003)