2001 Fiscal Year Annual Research Report
点眼による後眼部治療-その理論付けと後眼部治療点眼薬の開発-
Project/Area Number |
12557146
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新家 眞 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (00092122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 征夫 千寿製薬, 新薬研究所, 所長
松尾 寛 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60332615)
鈴木 康之 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80196881)
江連 洋治 わかもと製薬, 相模研究所, 所長
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Keywords | イガニジピン / ニプラジロール / ロメリジン / ベタキソロール / エンドセリン / 視神経乳頭 / 神経保護 / 神経保護 |
Research Abstract |
1.(1)αβ遮断薬であり一酸化窒素放出作用を有するニプラジロール点眼の視神経乳頭血流への影響に関して白色家兎を対象に検討した.0.25%ニプラジロール14日間連続点眼により,視神経乳頭の血流速度を表す定量的指標であるNB_<ONH>は有意に増加した. (2)β遮断薬でありカルシウム拮抗作用を有するベタキソロール点眼の視神経乳頭血流への影響を,有色家兎を対象に検討したところ,20日間の連続点眼によりNB_<ONH>は有意に増加した. 2.(1)カルシウム拮抗薬塩酸ロメリジンの神経保護作用に関してラット培養網膜神経節細胞を用いて検討した。塩酸ロメリジン(+)群では,低酸素負荷下での生存率の低下が濃度依存的に抑制され,塩酸ロメリジンの神経保護作用が確かめられた. (2)ベタキソロール,塩酸イガニジピンの神経保護作用に関してラット培養ミューラー細胞を用いて検討した.それらの薬剤を培養ミュラー細胞に添加することによって神経栄養因子のmRNAレベルでの発現の増加がみられ,両薬剤はミュラー細胞からの神経栄養因子の産生増加を介して神経保護的に作用する可能性が示唆された. 3.ニプラジロール点眼後の後眼部の薬物移行に関して,カニクイザルを用いて検討した.^<14>C-ニプラジロールを片眼に点眼した後に屠殺し,頭部を急速冷凍しスライスを作成しオートラジオグラムを作成した.点眼60分後,点眼側の眼球赤道部より後部の眼周囲組織の薬剤濃度は無処置側に比べ有意に高く,両側の後眼部に活性が確かめられたが点眼側のほうが無処置側よりも有意に濃度は高かった. 4.ニプラジロール,ベタキソロール,塩酸イガニジピンの視神経乳頭血流への影響に関して正常人ボランティアを対象に検討した.それぞれ7〜21日間の連続点眼により,各薬剤点眼側のNB_<ONH>は増加し,視神経乳頭の血流増加作用を持つことが示唆された.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tamaki Y: "Effect of topical betaxold on tissue circulation in the human optic perve head"J.Ocul.Pharmacolo Ther.. 15. 313-321 (1999)
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[Publications] Kanno M: "Effects of topical nipradilol a betablocking agent with alpha blocking and nitroglycerin-like activities on intraocular pressure and aqueous dynamics in human"Br J Ophthalmol. 84. 295-299 (2000)
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[Publications] Mizuno K: "Neuroprotective effect and intraocular penetration of hiprodilol, a beta-blocker with nitric oxide donative action"Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.. 42. 688-694 (2001)