2002 Fiscal Year Annual Research Report
易感染性宿主における感染根管由来細菌に起因する歯性病巣感染モデルの開発
Project/Area Number |
12557161
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
恵比須 繁之 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50116000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 諦 大阪府立成人病センター, 第5内科, 部長
木ノ本 喜史 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (10252694)
野杁 由一郎 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50218286)
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Keywords | 易感染性実験動物 / ビーグル犬 / 細菌バイオフィルム / 感染根管 / ステロイド / 菌血症 / 根尖病巣 / 遊離細菌 |
Research Abstract |
Enterococcus faecalis, Streptococcus intermedius, Streptococcus pyogenes, Streptococcus sanguis, Fusobacterium nucleatum, Staphylococcus aureusならびにPropionibacterium acnesの7細菌種を用いてin vitro系でガッタパーチャポイント(GP)に対するバイオフィルム形成能を微細形態学的に検索したところ、F. nucleatumおよびP. acnesはGP表面にはバイオフィルムを形成しないことが明らかとなった。続いて、平成13年度に確立した、ビーグル犬の第1後臼歯の根尖孔外にバイオフィルムを形成する実験系において,上記in vitro実験でGPに付着した5細菌種を4週間単一感染させ、それぞれの細菌種の根尖孔外バイオフィルムからの分離頻度を検索した。その結果、E. faecalisが71.4%(10/14)の頻度で単一分離・同定され、供試した5細菌種のうち最も根尖孔外にバイオフィルムを形成しやすいことが明らかとなった。一方、他の4細菌種は、いずれも10%以下の分離頻度であった。 得られた成果に基き、E. faecalisバイオフィルムをビーグル犬の根尖孔外に形成した後、酷酸メチルプレドニゾロンの8週間投与により易感染性実験動物を作製し、バイオフィルムからの遊離細菌が惹起する菌血症について検索し,以下の結果を得た。4週間の免疫抑制では、根尖孔外のE. faecalisバイオフィルムに起因する菌血症は惹起されなかった。一方、E. faecalis培養液を直接根尖孔外に接種した陽性対照群においては、プレドニゾロン投与時より持続的に菌血症が発症した。現在、プレドニゾロン投与濃度や期間ならびに投与薬剤を再検討し,開発したモデル上で菌血症について引き続き検索中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Takemura N. et al.: "Correlation between extraradicular biofilm and systemic disorder -a preliminary study"Journal of Dental Research. 81 Special Issue. 446 (2002)
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[Publications] 恵比須 繁之: "プラークをバイオフィルムとして捉える-オーラルバイオフィルムの実態と科学"歯科衛生士. 別冊. 8-21 (2002)
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[Publications] Noiri Y. et al.: "Participation of bacterial biofilm in refractry and chronic periapical periodontitis"Journal of Endodontics. 27・10. 679-683 (2002)
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[Publications] Kawahara T. et al.: "Effects of Cyclosporin A-induced immunosuppression on chronic periapical lesions in rats"Journal of Dental Research. (印刷中). (2003)
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[Publications] 恵比須繁之: "バイオフィルム(Bacterial Biofilm):最近話題の用語-知っておきたい豆知識-"小児科. 増刊号特集(印刷中). (2003)