2000 Fiscal Year Annual Research Report
レベル2以上の全細菌病原体のDNAチップの作成と感染症診断法の開発
Project/Area Number |
12557238
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
江崎 孝行 岐阜大学, 医学部, 教授 (90151977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 好章 岐阜大学, 医学部, 助手 (80262757)
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Keywords | 病原細菌 / 感染症 / 診断 / DNAチップ / レベル2 / レベル3 |
Research Abstract |
菌種の同定のために二つの方法を用いた。一つは代表的な属の基準種の16S rDNAを全領域にわたって増幅し、マイクロアレイに固定した。このマイクロアレイは未知の菌の系統分類学的位置を計測するために準備した。一方、菌種の同定を行う方法として全染色体DNAを固定したマイクロアレイを作成した。この方法は遺伝学的に類似した菌種の同定のために準備した。 未同定の菌株のリボソーム遺伝子を5末端からCy3標識primerで500塩基ほど増幅し、マイクロアレイと反応させる方法をとった。分類学的位置を計測するマイクロアレイでは各属の基準種を特異的に検出することが出来た しかしリボソーム配列が99.5以上類似する極めて近接した菌種の区別は理論上区別が出来ないことが予測されたが、実測値でも種の識別は多くの例で困難であった。一方種を同定するために全染色体DNAを固定したマイクロアレイで、抗酸菌群のDNAを30菌種固定したアレイを使って全菌種が菌種の同定をめざした。抗酸菌の集落を白金耳でとり、DNAを生成した. Cy3蛍光で標識後、スライドグラス上のマイクロアレイと1時間反応させ、各スポットの蛍光強度をレーザーで定量した。その結果定量的DNA/DNAハイブリッド実験で得られたのと同様、使用したすべての菌種が識別出来、同定が出来ることが証明出来た。またDNAのGC%が低いレジオネラ属の菌種の同定を試みたところ、抗酸菌と同様に各菌種が明確に識別出来ることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 江崎孝行: "病原体の危険度レベルに応じた細菌検査のあり方"日本臨床微生物学会誌. 10・4. 34-36 (2000)
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[Publications] 波多宏幸,江崎孝行: "DNAマイクロアレイによる抗酸菌同定法の基礎検討"日本臨床微生物学会誌. 10・4. 136-136 (2000)