2002 Fiscal Year Annual Research Report
階層構造をもつ時系列モデルを利用した知識発見支援システムの開発
Project/Area Number |
12558023
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
樋口 知之 統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (70202273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 整尚 統計数理研究所, 予測制御研究系, 助教授 (60280525)
田村 義保 統計数理研究所, 統計計算開発センター, 教授 (60150033)
北川 源四郎 統計数理研究所, 所長 (20000218)
下平 英寿 東京工業大学, 情報理工学部研究科, 講師 (00290867)
川崎 能典 統計数理研究所, 予測制御研究系, 助手 (70249910)
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Keywords | 階層ベイズ / 自己組織化 / 一般状態空間モデル / 粒子フィルタ / ハイパーパラメータ / カウントデータ / モンテカルロ / モデル統合 |
Research Abstract |
自己組織型時系列モデル中でとくにユーザーから使用要望の高い複数のモデルについて,その実データへの応用を通じて数値的な問題点などの経験の蓄積に昨年来引き続いて努めた.その中で特に,時変分散トレンド同時推定モデルについてはソースプログラムの公開要望があったので,個別問題へのソース対応改変がやりやすいことを念頭に置きながら改良を進め,マニュアル(英文)とあわせて一般配布をWeb上で開始した.また本年は,来年度の研究最終年度に向けた,プログラムのWeb上でCGIを利用したGUIの作成にも取り組んだ. 状態ベクトルの推定に利用するモンテカルロフィルタは,超大量の乱数実現値を必要とする.乱数の性質による結果の違いを検討するために,実現値として物理乱数の利用した結果と,擬似乱数を利用した結果の精微な比較を行った.また,モンテカルロフィルタは単純並列計算に非常に向いているので,その超大規模並列計算機への実装の試験的研究を行った. 応用研究として,海外共同研究者と協力しながら,地球物理データへの応用を複数行った.一つは,太陽風からの地球磁気圏へのエネルギー流入メカニズムの解明において重要な鍵を握る特定の現象の,その開始時間同定の問題に階層ベイズモデルを適用した.もう一つの応用例は,地球固有内部磁場の長期時間変動特性変化点の同定問題である.地球上の多数の点で観測された地場変動データには,外部要因からの季節変動成分を主としてさまざまなファクターが複雑に入り込んでいる.各ファクターへの分解に状態空間モデル+ハイパーパラメータの空間構造に階層的構造をいれたベイズモデルを開発した.代表者は,全体の協力関係を把握しながら,モデルと計算法の粗型を定める方向にプロジェクトを導く努力を行った.各メンバーは海外で行われる研究集会に参加し,海外研究者と議論をかわした.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Higuchi, S.-I.Ohtani, T.Uozumi, K.Yumoto: "Pi2 onset time determination with information criterion"Journal of Geophysical Research. 107,No.A7. DOI 10.1029/2001JA003505 (2002)
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[Publications] H.Nagao, T.Iyemori, T.Higuchi, T.Araki: "Lower Mantle Conductivity Anomalies Estimated from Geomagnetic Jerks"Journal of Geophysical Research-Solid Earth. (印刷中).