2000 Fiscal Year Annual Research Report
全国を網羅した地形・地盤ディジタルマップの構築に関する研究
Project/Area Number |
12558044
|
Research Institution | The Association for Earthquake Disaster Prevention |
Principal Investigator |
若松 加寿江 (財)震災予防協会, その他部局等, 研究員 (10132789)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 正美 (株)アジア航測, 防災部都市防災課, 課長
久保 純子 中央学院大学, 商学部, 助教授 (90275967)
松岡 昌志 理化学研究所, 地震防災フロンティア研究センター, 副チームリーダー
長谷川 浩一 (株)応用地質, ITセンターGIS事業部, 技師
|
Keywords | GIS(地理情報システム) / 国土数値情報 / 地形分類 / 地質分類 / 生産土砂量 / ディジタルマップ |
Research Abstract |
本研究では,各種防災マップの作成,被害防止・軽減のための緊急対応システム,地震計ネットワーク,震度情報ネットワーク,災害時警報システムなどの構築する際に,地盤参照データとして機能する全国的な地形・地盤ディジタルマップ(GISデータベース)の構築を行っている.今年度は,まずマップ全体のデータ構造および入力属性の検討を行い,マップ構築に必要な各種資料(国土数値情報,数値地図,土地条件図,土地分類図,土地分類基本調査など)を収集した。ポリゴンサイズとしては,国土数値情報と同様,国土地理院による基準地域メッシュ(約1km四方,日本全国が約39万個のメッシュに分割される)を使用することにした。 全国の山地・丘陵地域については,前述の実用途を踏まえて起伏量比(1kmメッシュ内の最高・最低標高差をその2点間の水平距離で除した値)と表層地質の組み合わせによる分類基準を新たに提案した.この分類基準の有効性を検証するために,静岡県下の山地・火山地・丘陵地の主要水系において,崩壊・地すべり等による生産土砂量と起伏量比および地質との関係についてのケーススタディを行い,本研究による分類基準が従来の地形分類図や国土数値情報における起伏量や地質のみによる分類に比べて生産土砂量との相関が高く,実務上有効であることを確認した.また,平野・盆地についても,全国的に統一した分類基準を新たに設け,収集した資料や独自に実施した調査に基づき地形・地盤分類作業を行っている。本年度末には,関東・中部地方のディジタルマップの試作品を完成させた。
|
-
[Publications] 若松加寿江,松岡昌志,久保純子,杉浦正美,長谷川浩一: "全国を網羅した地形・地盤ディジタルマップ作成の試み"第36盤工学研究発表会発表論文集. (発表予定). (2001)
-
[Publications] 長谷川浩一,杉浦正美,松岡昌志,久保純子,若松加寿江: "地形・地盤ディジタルマップ作成のための実用的な山地分類試案"第36盤工学研究発表会発表論文集. (発表予定). (2001)
-
[Publications] 杉浦正美,長谷川浩一,松岡昌志,久保純子,若松加寿江: "数値標高モデルを用いた山地生産土砂量の推定手法に関する検討"土木学会第56回年次学術講演会講演梗概集. (発表予定). (2001)
-
[Publications] Wakamatsu,K.,Yamamoto,A.and Tanaka,I: "Geomorphological Criteria For Evaluating Liquefaction Potential Considering the Level-2 Ground Motion in Japan"Proc., 4th International Conference on Recent Advances in Geotechnical Earthquake Engineering and Soil Dynamics, San Diego. (CD-ROM). (2001)