2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12558046
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河合 良信 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (10038565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 信雄 東京エレクトロン(株), 総合研究所, 副参事
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Keywords | 電子サイクロトロン共鳴 / 半導体 / 大口径プラズマ / 低電子温度 / 磁気ミラー / 高次モード / 異常波 / 高域混成波 |
Research Abstract |
周辺部で電場が強いマイクロ波の高次モード(円筒)であるTE_<01>及びTM_<01>モード(2.45GHz)を用いて直径30cmの次世代半導体プロセス用ECRプラズマ源を試作することを目的としている。具体的には、(1)マイクロ波パワーを制御し、真空容器周辺での異常波(X波)の高域混成波共鳴(UHR)現象によりプラズマの一様化をはかる。そして、(2)圧力が0.1mTorr-10mTorrで、密度が10^<11>cm^<-3>以上、直径30cm以上のプラズマを生成する。さらに、(3)磁気ミラーのスロート領域で2eV以下の低電子温度プラズマを実現する。以上のことより、直径30cmウエーハ対応の大口径・低電子温度ECRプラズマ源を試作する。 先ず初年度は、直径50cmの磁気ミラー装置(主要設備)を直径30cmの大口径ECRプラズマ生成装置に改造した。 [1]プラズマの一様化: (1)マイクロ波の基本モーから円筒導波管の高次モードのTE_<01>及びTM_<01>モード変換器を(出力側の直径50cm)設計・製作した。 (2)ガス(Ar,N2)を供給し電子サイクロトロン共鳴効果によりECRプラズマを生成し、マイクロ波パワーを徐々に上げ、半径方向に伝播する異常波(X波)がプラズマ周辺部で高域混成波共鳴を起こすようなプラズマ密度(Lカットオフ密度=約2x10^<11>cm^<-3>)に設定することにより、プラズマの一様化に成功した。 (3)プラズマパラメータをプローブ及び35GHzマイクロ波干渉計(ヘテロダイン型)により精度良く測定した。 (4)電子サイクロトロン波及び異常波のプラズマ生成と一様化における役割を調べるために、プラズマ中のマイクロ波電磁場分布を小型ループアンテナで受信し、3次元モータ駆動装置によりマイクロ波の3次元電磁場分布を測定すると同時にプラズマ中のマイクロ波伝播を干渉法により測定し電磁波の分散式を求めた。。 [2]低電子温度プラズマ: (1)磁場配位を変えることにより、磁気ミラーのスロート領域で2 eV以下の低電子温度プラズマ生成に成功した。 (2)窒素ガスは低エネルギー領域に大きな断面積を持つ振動励起がある。これにより窒素ガスを供給すると、電子温度が2 eV以下の低電子温度プラズマが実現されることをエネルギーバランス及び粒子バランスの式から示した。今後は、このことを実験的に示す必要がある。
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Research Products
(1 results)