2001 Fiscal Year Annual Research Report
パルス超音波を用いた高精度過渡流量計測システムの開発
Project/Area Number |
12558055
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木倉 宏成 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (00302985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 治嗣 東京電力, 原子力研究所, 主任研究員
有冨 正憲 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (60101002)
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Keywords | 流体力学 / 流量計測 / 複測定線計測法 / パルス超音波 / 超音波時間領域相関法 / ドップラ効果 / 十分発達流 |
Research Abstract |
パルス超音波のドップラ効果を利用した超音波流速分布計を用いた高精度流量計測において、従来の単一測定線での測定に加え,測定線を複数用いた流量算出アルゴリズムを構築すると共に,算出流量誤差の検討を行うことによって,非軸対称流や未発達流においても高精度流量計測が可能である流量計測システムを構築した。その結果、以下の知見を得た。(1)超音波流速分布計により得られた流速分布から流量を算出することにより、高精度の流量計測が可能であることを明らかにした。なお、この算出法は原理的に校正の必要がない。(2)複数のセンサー(測定線)を用いることにより、未発達流においても高精度な流量計測が可能であることを明らかにした。 また,従来使用されてきた繰り返しパルス超音波ドップラー信号解析による高精度流量計測法は,瞬時速度分布を周積分して流量を求めるため較正が不要であるが,標本化定理による測定限界のため測定領域に制限がある。そこで,繰り返しパルス超音波ドップラー信号解析を単一パルス超音波ドップラー信号解析に拡張して,超音波時間領域相関法を用いた新しい速度分布計測法の開発を行った。本手法により標本化定理による測定限界が無く,高時空間分解能化に成功し、高精度過渡流量計測の基礎システムを構築し,以下のことを明らかにするとともに次年度以降の研究基盤を構築した。(1)超音波時間領域相関法を用いた速度分布計測により,Nyquistの標本化理論による測定限界を回避することができた。(2)超音波時間領域相関法が流動計測に適用可能であることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kikura, H., Yamanaka, G., Taishi, T., Aritomi, M., Takeda, Y., Mori, M.: "Development of ultrasonic Velocity profile method for flow rate measurements of power plant(Effect of measurement volume on turbulent flow measurement)"Proc.the 9th International Conference on Nuclear Engineering. Paper No.445. 1-8 (2001)
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[Publications] Yamanaka, G., Kikura, H., Aritomi, M.: "Study on Velocity Profile Measurement using Ultrasound Time--Domain Correlation Method"2001 International Mechanical Engineering Congress and Exposition (ASME Winter Meeting). AM-15A. 1-6 (2001)
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[Publications] Yamanaka, G., Kikura, H., Aritomi, M.: "Velocity profile measurement by ultrasound time-domain correlation method"5th World Conference on Experimental Heat Transfer. 1189-1193 (2001)
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[Publications] Kikura, H., Aritomi, M., Takeda, Y., Mori, M.: "Development of Flow Rate Measurements using Ultrasonic Doppler Method for Nuclear Power Plant"Proc. of 1st Asian Specialist Meeting on Future Small-Sized LWR Development. 10.1-10.10 (2001)
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[Publications] 山中 玄太郎, 木倉 宏成, 有冨 正憲: "超音波パルスを用いた速度分布測における高時間分解能化に関する検討"第38回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 727-728 (2001)
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[Publications] 和田 守弘, 山中 玄太郎, 木倉 宏成, 有冨 正憲, 森 治嗣: "超音波ドップラ法を用いた複測定線流量計測法"第38回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 729-730 (2001)