土壌汚染調査のための最適サンプリング地点選定システムの開発

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12558072
• Research Institution: KYOTO UNIVERSITY
• Principal Investigator: 米田 稔 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40182852)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 森澤 眞輔 京都大学, 工学研究科, 教授 (50026340)
• Keywords: 空間的確率変数 / geostatistics / 不確定性 / サンプリング地点 / 最適配置 / 土壌汚染 / 数値シミュレーション / 評価関数

Research Abstract

本研究では、昨年度までに、遺伝アルゴリズムと最急勾配地点探索法という新たに開発した方法のハイブリッド法を用いることにより、与えられた評価基準の下で、サンプリング地点の最適な選定を行う方法を開発するとともに、汚染規模についての事前情報の利用をベイズ推定を用いておこなう方法の開発などを行った。最終年度である今年度は、開発した方法のプログラムパッケージ化などを行い、現場で実際に適用しやすいものに改良することによって、実用性の高いシステムの開発を行い、以下の研究成果を得た。
1.主観的な情報や実測データとして事前情報が与えられた場合に、推定値の不確定性の大きさを評するgeostatistics的手法、推定精度とサンプリングコストの経済指標化、事前情報と観測データを合理的に融合するためのベイズ推定理論を用いて、最適なサンプリング地点を決定するアルゴリズムの改良を行い、プログラムの改善を行った。
2.開発した最適サンプリング地点探索プログラムをC言語で作成することにより、パソコンで動くプログラムパッケージ化を図った。また、単に最適サンプリング地点を求めるのみでなく、そのサンプリング配置の下でデータを得た場合の推定結果の不確定性の大きさをgeostaticsを用いて評価するプログラムをExcelVBAを用いて記述し、プログラムパッケージ化を行った。
3.焼却処分場近くの運動公園から収集した重金属濃度を実データとして、開発したプログラムパッケージの適用を行い、本研究で開発したシステムの有効性について検討し、良好な結果を得た