2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12558086
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井出 宏之 東北大学, 大学院・生命科学研究所, 教授 (70022704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 洋一 ニッパ(株), バイオマトリックス研究所, 主任研究員
田村 宏治 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (70261550)
山本 博章 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (40174809)
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Keywords | マウス / 四肢 / 再生 / 繊維芽細胞成長因子 |
Research Abstract |
四肢の再生能の変化が肢芽間充織に依存し、特にツメガエルでは繊維芽細胞成長因子FGF-10の発現の有無が重要であるように、再生能の回復が可能であることがわかってきたので、哺乳類の四肢、特に指先の再生への道を確立する研究を行っている。 マウス新生仔の指の切断部に、FGF-10の受容体であるFGFR2遺伝子を切断部上皮に打ち込み、再生誘導作用を調べた。その結果、間充織組織の構造の変化は見られ、有尾両生類の再生芽で発現が増加することが知られているMsx遺伝子の発現が見られたが、まだ指の再生には到っていない。 現在、マウスで四肢の再生を促進する可能性のある方法で報告された唯一のものは、切断部の表皮に傷口を作り、塩化ナトリウム飽和溶液処理を繰り返すものである。これを新生マウスで行い、Msx遺伝子の発現量を調べ、無処理切断部と比べ、発現量の増加をみた。他の遺伝子発現については現在検討中である。 また無両生類成体で四肢の再生を促進するDMSOで、指あるいは手首で切断した新生マウスの切断面を処理し、切断部近くの組織の膨張を認めた。Msx遺伝子等マーカー遺伝子の発現は現在検討中である。 再生芽が形成された次の過程として軸に基づいた軟骨パターン形成が必要になってくる。これが起こらないと、分岐分節のない軟骨の棒、いわゆるスパイクが形成される事になる。スパイク形成を四肢軟骨パターン形成に変換する機構として、SHH添加による解析も行っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Saito D.: "Specification and determination of limb identity : evidence for inhibitory regulation of Tbx gene expression"Development. 129. 211-220 (2002)
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[Publications] Matsuda H.: "An epidermal signal regulated Lmx-1 expression and dorsal-ventral pattern during Xenopus limb regeneration"Developmental Biology. 229. 351-362 (2001)
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[Publications] Yokoyama H.: "FGF-10 stimulates limb regeneration ability in Xenopus laevis"Developmental Biology. 233. 72-79 (2001)
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[Publications] Akiba E.: "Fibroblast growth factor-induced gene expression and cartilage pattern formation in chick limb bud recombinants"Development Growth & Differentiation. 43. 165-175 (2001)