2001 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚電気刺激による受容感覚の安定化と感覚フィードバックへの応用
Project/Area Number |
12558100
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
二見 亮弘 東北大学, 大学院・工学研究所, 助教授 (20156938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 慎一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00282103)
渡辺 高志 東北大学, 情報シナジーセンター, 助教授 (90250696)
星宮 望 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005394)
半田 康延 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (00111790)
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Keywords | 皮膚電気刺激 / 複素インピーダンス軌跡 / 皮膚インピーダンス / 電極 / 絶対閾値 |
Research Abstract |
頚髄損傷患者や義肢を利用する患者の感覚機能再建を目的とした感覚フィードバックを皮膚電気刺激で行う際に、刺激パルスの諸パラメータを自動調節することなどを目的として、皮膚の電気的インピーダンスを高速かつ高精度に計測する方法を開発し、その有効性を確認した。 これまでのステップ電流刺激に対する電圧応答を用いたインピーダンス軌跡計測には高周波領域での測定精度が悪いという問題があったが、これに代わる新しい方法として複数の正弦波周波数成分を含む電流刺激を用いる方法を提案した。また、各正弦波を基本周波数の整数倍とすると共に、測定時間を基本波の周期の整数倍に設定することで、これまでと同程度の時間分解能が得られることを明らかにした。測定精度は10Hz〜1kHzにおいて誤差2%未満であった。 さらに、上記の方法を皮膚インピーダンス軌跡の継時変化の計測に適用し、精神性発汗に伴うインピーダンス軌跡の変化を明確に捉えるためのパラメータとして、低周波域でのインピーダンスの絶対値および、リアクタンス成分が最大となる角周波数の逆数に注目するのが適切であることが分かった。このうち後者は、電極面積に依存しないパラメータとして、皮膚の状態を評価するために使用可能であることが分かった。これらの知見は、電気刺激において用いる電極直下の皮膚の状態評価に基づく呈示感覚の継時変化の安定化という目的のためにも有用と考えられる。刺激波形と電気刺激感覚の関係については、双極パルスの時間差や皮膚の状態と、絶対閾値・痛覚閾値・心地よさなどの関係の定量化の実験を開始した。
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Research Products
(2 results)