2000 Fiscal Year Annual Research Report
生体亜鉛イオンの動態解析を目指した蛍光分析システムの開発
Project/Area Number |
12559006
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小池 透 広島大学, 医学部, 教授 (90186586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 孝則 広島大学, 医学部, 助手 (70274058)
大谷 和弘 広島大学, 医学部, 助教授 (20203820)
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Keywords | 亜鉛蛍光プローブ / 生体内亜鉛イオン / 大環状ポリアミン / 蛍光分析法 / キレート試薬 |
Research Abstract |
亜鉛イオンの微量分析は,癌疾患の早期診断法や外科的手術の治癒状況を知る視診として,あるいは生体における亜鉛の生理学的な役割を解明するためには必須である。本研究では,生理条件下で亜鉛イオンを捕捉する部分構造と,亜鉛錯体形成と同時に強い蛍光を発生する部分構造を併せもつ蛍光分子を開発し,実用的な生体内亜鉛イオンの定量分析法や画像解析法を開発することを目的としている。今年度は,それらの蛍光分子のデザイン・合成に必要な化学的性質を検討する目的でまず数種類の亜鉛イオンの配位分子を合成した。それら合成した人工亜鉛捕捉分子の溶液内構造を,pH滴定法,NMR測定などにより調べた。それらの水溶液中での安定性,亜鉛イオンの捕捉速度などをNMR測定により検討した。その結果,直鎖状構造のフレキシブルな構造を持つ配位子は捕捉速度が早いが錯体安定性は小さくなること,環状構造の配位子は安定性は高いが捕捉速度が極めて遅いことなどが明らかとなった。さらに,蛍光プローブとしてアクリジンやアントラキノンを共有結合させた亜鉛イオン捕捉分子を新たに合成した。それらの蛍光プローブは,亜鉛形成により蛍光強度は増加するものの,蛍光波長の変化は見られなかった。現在,亜鉛イオン形成と同時に,蛍光プローブ部分の電荷分布が変化する新しい二波長蛍光分子の合成を検討している。今後,細胞内に蛍光プローブを導入して細胞内亜鉛イオン濃度の時間分解測定についても検討を行っていく予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Emiko kikuta: "Controlling gene expression by zine(II)-macrocyclic tetraamine complexes"Journal of Inorganic Biochemistry. 79. 253-259 (2000)
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[Publications] Eiichi Kimura: "Elaboration of Selective and A Efficient Recognition of Thymine Base in Dinucleotides, Single-stranded, and Double-stranded DNA by Zn-Acridinycyclen"J.Am.Chem.Soc.. 122. 4668-4677 (2000)
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[Publications] Emiko Kikuta: "Selective recognition of consecutive G sequence in double-stranded DNA by Zinc(II)-macrocyclic tetraamine complex appended with an anthraquinone"Journal of Inorganic Biochemistry. 82. 239-249 (2000)