2001 Fiscal Year Annual Research Report
海外フィルム・アーカイヴにおける日本映像史料発見同定研究調査
Project/Area Number |
12571004
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
加藤 幹郎 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60185874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 圭介 新潟大学, 人文学部, 助教授 (60303096)
宮本 陽一郎 筑波大学, 文芸言語学系, 助教授 (70166205)
中村 秀之 桃山学院大学, 社会学部, 助教授 (00299025)
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Keywords | 日本映画 / フィルム・アーカイヴ |
Research Abstract |
中村秀之(桃山学院大学)は占領期日本の米国教育映画:ナトコ(映写機)とCIE教育映画(フィルム)の貸与をめぐって次のような要領で調査した。1占領期の教育映画:その政策と運動の概観2ナトコ「受け入れ」の実態:『映画教室』誌(1947-1950)の記事から3CIE教育映画の概要。 加藤幹郎(京都大学)はオランダ映画博物館において初期映画時期に日本でロケされ、あるいは日本を題材にした短編映画を調査し、内容を分類整理分析した。 宮本陽一郎(筑波大学)は議会図書館においては、カード・カタログは劇映画とニュース映画に二分されており、このうち劇映画に関してすべてのタイトルを記録し、邦題、製作年、製作会社、演出者、国内所在の有無を帰国後に調査した。公文書館の所蔵作品については、カタログに"News Reel"と巻号しか記されていないものを除き、それ以外の作品について、タイトルをすべて記録し、帰国後に邦題、製作会社を同定した。また以上のようなフィルムの発掘同定作業と並行して、占領軍の日本映画接収をめぐる経緯について、文献資料の調査を行った。 北野圭介(新潟大学)は2000年9月18日-23日と、2001年2月15日-22日の二回、日本関連の映像調査を、アメリカ合衆国における議会図書館(ワシントン)を中心におこなった。議会図書館には、3,000タイトルを超えるインデックス・カードから成る「Japanese Collection」というカテゴリーで分類される所蔵映像資料があるが、これらのほとんどは日本において制作された映画やテレビの映像である。本プロジェクトの主目的を鑑み、本調査では、むしろ、アメリカにおいて制作された映像資料において「日本」というサブジェクトに関連したものを同定調査することが重要であると考え、ライブラリアンの協力を仰ぎ、調査対象を絞った。
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Research Products
(16 results)
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[Publications] 加藤 幹郎: "ユダヤ、映画、イスラエル-アモス・ギタイのための覚書(1)"未来. 410. 1-10 (2000)
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[Publications] 加藤 幹郎: "ユダヤ、映画、イスラエル-アモス・ギタイのための覚書(2)"未来. 411. 1-8 (2000)
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[Publications] 宮本 陽一郎: "民俗学、プロパガンダ、リアリズム-一九三〇年代アメリカのドキュメンタリー写真"季刊「国際交流」. 22・4. 44-49 (2000)
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[Publications] 宮本 陽一郎: "サファリ再演、1953年-54年-ヘミングウェイ「夜明けの真実」プリミティヴィズムの位相"ヘミングウェイ研究. 2(現在校正中につきページ不詳). (2001)
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[Publications] 中村 秀之: "オン・ザ・ロード/オフ・ザ・ロード-ヴィム・ヴェンダースの旅する身体"季刊「国際交流」. 89号. 36-40 (2000)
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[Publications] 中村 秀之: "ポスト・ノワール・コンフィデンシャル"「ユリイカ」12月臨時増刊. 32-16. 134-142 (2000)
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[Publications] 中村 秀之: "ハリウッド映画へのニュースの侵入-『スミス都へ行く』と『市民ケーン』のメディア論"社会学年誌. 43号. 23-40 (2002)
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[Publications] 中村 秀之: "映画の社会哲学・一 映画がコミュニケーションではないのは、それが創造だからである"ロゴスドン. 43号. 60-61 (2001)
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[Publications] 中村 秀之: "映画の社会哲学・二 写真は写真である?"ロゴスドン. 44号. 60-61 (2001)
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[Publications] 中村 秀之: "映画の社会哲学・三 あなたが見ているこの死体…"ロゴスドン. 45号. 60-61 (2001)
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[Publications] 中村 秀之: "映画の社会哲学・四 動の幽霊"ロゴスドン. 46号. 60-61 (2001)
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[Publications] 中村 秀之: "映画の社会哲学・五 二つのトランプ遊び"ロゴスドン. 47号. 60-61 (2001)
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[Publications] 加藤 幹郎: "映画とは何か"みすず書房. 280 (2001)
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[Publications] 宮本 陽一郎: "モダンの黄昏-帝国主義文化の改体とポストモダニズムの生成"研究社. 423 (2002)
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[Publications] 加藤幹郎: "映画の領分-映像と音響のポイエーシス"フィルムアート社. 285 (2002)
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[Publications] 北野 圭介: "ハリウッド100年史講義"平凡社. 269 (2001)