2001 Fiscal Year Annual Research Report
ベトナム戦争はどう記憶され、どう語られるのか―その現場(フィールド)心理学的検討
Project/Area Number |
12571005
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
伊藤 哲司 茨城大学, 人文学部, 助教授 (70250975)
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Keywords | ベトナム / ベトナム戦争 / 記憶 / 語り / 戦争の物語 |
Research Abstract |
研究計画に基づいて、ベトナムでの現地調査を今年度2回にわたって行った。期間は、2001年8月16日〜8月31日および2001年12月26日〜12月31日である。昨年度から通算して4回の現地調査を行ったことになる。 ベトナムでの在外研究(1998年5月〜1999年2月)の経験と人脈も活かしながら、元兵士などを中心に、ハノイおよびホーチミン市(サイゴン)での聞き取り調査を行った。基本的に対象者の自宅まで赴き、できるだけリラックスして自由に語ってもらえる雰囲気を作り出すよう心がけた。生まれた土地や出生地などはもちろん、入隊した年齢、入隊後の点線値、その点線値での生活の様子、病気や怪我、現在の自分や家族にとっての戦争体験の意味づけなどを語ってもらった。2回以上話が聞けた人も含めて、10数名の聞き取りを実施することができた。 昨年度はハノイでの調査が中心となったが、今回は南のホーチミン市でも対象者を見つけて話を聞く努力をした。ベトナム国内の事情(現政府に対して不満を抱いている人が大きな声で発言をしにくいなど)から、南側では調査がしづらい面はあったが、少しずつフィールドを広げられつつある。また中部のフエでも次に調査をするべく、フエ市の外報部の協力を取り付けることができた。 1年目の成果は「「ベトナム戦争の記憶と語り」ノーツ」という拙論としてまとめた(裏面)。また「女性史学」という雑誌に「ベトナム人女性の戦争の語り」というタイトルの拙論を投稿したところである。3年目も、これまでの成果と基盤を踏まえて調査を継続させていきたいと考えている。
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Research Products
(1 results)