2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12573002
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
向井 正 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10097412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 宗孝 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30242019)
中村 良介 宇宙航空研究開発機構, 月利用研究センター, 研究員 (90281732)
伊藤 洋一 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (70332757)
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Keywords | 太陽系 / 塵雲 / 黄道光 / 冷却CCD測定器 |
Research Abstract |
〔黄道光観測実施〕 平成15年8月23日から8月29日にかけて、ハワイ・マウナケア山頂において、冷却CCDカメラ(WIZARD)による黄道光観測を実施した。従来の観測は、すばる望遠鏡屋外で行っていたが、ドームの陰に成る空の一部が観測できないという不都合があった。このため、今回始めて、すばるサイトに近いハワイ大学の望遠鏡サイト(IRTF)で観測を実施し、朝夕の黄道光と対日照の観測を行った。10月25日から29日にかけて、同じくIRTF望遠鏡屋外で、明け方の黄道光と対日照の観測を行うと共に、データ取得時に用いるソフトウェアの改善を行った。更に、平成16年2月15日から18日にかけては、IRTF望遠鏡屋外で夕方の黄道光と対日照の観測を行い、上質のデータが得られた。今年度は最終年度ということで3回の観測を実施した。これらのデータから、黄道光の対称面の季節変化、対日照の輝度中心の季節変化を求め、慶雲の空間構造の解析を続けている。WIZARDの性能評価が終わり、その優れた観測精度が明らかになってきたので、今後もハワイにおける観測の続行を計画している。 (研究実績の報告) ○平成15年5月には、2003年地球惑星科学関連合同大会(幕張メッセ国際会議場)で「広視野カメラが解く惑星間空間塵」の講演を行った。 ○平成15年8月には、月惑星シンポジウム(宇宙科学研究所)で「彗星ダストトレイルの可視光観測」の発表を行った。 ○平成15年10月には、日本惑星科学会秋期講演会(大阪市立大学学術情報交流センター)において、「67P/Churyumov-Gerasimenko短周期彗星のCCDカメラによる可視測光観測」と「81P/Wild第2彗星ダストトレイルの検出」の報告を行った。 ○平成15年度に公刊された(予定も含む)論文については、次項に掲げる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Mukai, T.: "The influence of the brightness of asteroidal dust bands on the Gegenschein"Icarus. 162. 337-343 (2003)
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[Publications] Usui, F.: "Fading of Sunlight Scattered by a Meteoric Cloud of the Leonid Parent Comet 55P/TemDel-Tuttle"PASJ. 55-3. 543-546 (2003)
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[Publications] 石黒正晃: "太陽系黄道光の観測と系外惑星"天文月報. 96-4. 206-209 (2003)
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[Publications] Ishiguro, M.: "Discovery of the Dust Trail of the Stardust Comet Sample Return Mission Target:81P/Wild 2"Ap.J.Letter. 589. L101-L104 (2003)
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[Publications] Mukai, T: "Large Dust Grains from Comets ; Cometary Dust Trails"Adv.Space Res.. In press. (2004)
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[Publications] Ishiguro, M.: "Development of zodiacal light observation system : WIZARD"Proceedings of the SPIE. 4842. 366-374 (2003)