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2000 Fiscal Year Annual Research Report

孔井内温度分布と年輪の解析によるカムチャッカ半島における気候変動の復元

Research Project

Project/Area Number 12573015
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

長尾 年恭  東海大学, 海洋研究所, 助教授 (20183890)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 谷口 真人  奈良教育大学, 教育学部, 教授 (80227222)
山野 誠  東京大学, 地震研究所, 助教授 (60191368)
末田 達彦  愛媛大学, 農学部, 教授 (90109314)
木下 正高  東海大学, 海洋学部, 助教授 (50225009)
大久保 泰邦  工業技術院, 地質調査所, 主任研究官
Keywords気候変動 / 地下温度勾配 / 年輪年代学 / 地下水流動 / カムチャッカ
Research Abstract

地表面温度の時間的変動が地下の温度分布に影響を及ぼすことを利用すると、掘削孔内の温度分布の解析によって、過去の地表面温度の変動を推定することが可能となる。
調査対象としてカムチャッカを選んだのは、利用可能な掘削孔が多い、都市化や土地利用改変の影響が少ない、過去数十年の気温・地温の観測記録がある、という理由からである。従来の研究と比較した場合の特徴としては、通常の孔内温度分布の計測に加えて、孔井とその周辺において地下水調査を行うことがあげられる。さらに、樹木の年輪試料を採取し、年輪の幅の変動と熱学的手法の結果を合わせて解析することによって、気候変動復元の精度を高めることを試みる。
現地調査は2000年9〜10月に実施し、Malkinsky、Paratunskyという2つの地域において、計6本の孔井で温度計測(深度300〜400mまで)と水試料の採取、電気伝導度とpHの測定を行った。また、Petropavlovsk Kamchatsky近郊の2本の孔井においては温度計測のみを行った(600m及び800mまで)。年輪については、2000年は予備調査を行うにとどめ、本格的なサンプリングは2001年に実施することを予定している。
8本の孔井で得られた温度プロファイルの多くには、深さ50mまでの範囲に温度の逆転(ある深さで温度が極小になる)が見られ、最近の地表面温度が上昇傾向にあったことを示唆している。これらの温度プロファイルの形が過去の地表面温度変動のみによるものであり、岩石の熱的物性は一様であると仮定して解析を行うと、地表面温度が約50年前から1〜3K程度上昇したという予備的な結果が得られた。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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