2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12574010
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
塩崎 賢明 神戸大学, 工学部, 教授 (20127369)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早田 宰 早稲田大学, 社会科学部, 助教授 (80264597)
間野 博 広島女子大学, 生活科学部, 教授 (60285418)
|
Keywords | 公的住宅団地 / 住宅管理 / 移管事業 / 物的更新 / スティグマ / ソーシヤルミックス |
Research Abstract |
平成12年度は住宅政策の理念の検討と公的住宅供給・管理制度の史的展開過程の把握および公的住宅ストックの量的・質的位置の把握を研究課題としていた。 住宅政策の理念の検討、公的住宅供給・管理の歴史的過程の把握の面では、今年度は主としてイギリス公営住宅を対象とした。具体的には公営住宅が過去20年にわたってプライバタイゼーションのもとでハウジングアソシエーションによる供給・管理にシフトしてきた経過を把握した・ 公的住宅ストックの量的・質的位置の把握については、今年度は、イギリス・オランダ・スロバキアにおける大規模団地の現地調査を中心に行なった。具体的には、イギリスではロンドンのブロードウオーターファーム団地、ニューキャッスル・アポンタインのバイカー団地を視察し、後者では住宅管理担当者へのヒヤリングを行ない、バイカー団地の開発から問題発生、再生対策に至る歴史的過程を把握した。オランダではアムステルダムのバイミルメール団地を視察し、担当者および居住者のボランティアグループヘのヒヤリングを行い、バイミルメール団地の開発とそれ以後の変化の状況、今日の再生対策について実態を把握した。スロバキアでは、ブラチスラバのペトルジャルカ団地を対象として調査を行なった。この団地は東欧圏最大規模の団地であり、物的水準が低く、すでに10年前から問題視されていたが、その後、同国の政治情勢の変化もあり、いわゆるプライバタイゼーションが急激に進行する中で、あらたに様々な問題を抱えていることが明らかとなった。
|
-
[Publications] 塩崎賢明: "ハウジングアソシエーションによるフォイヤーへの取り組み"日本建築学会計画系論文集. 532号. 185-191 (2000)
-
[Publications] 塩崎賢明: "経年的集合住宅団地の居住更新における「居住継承」に関する基礎的研究"2000年度第35回 日本都市計画学会 学術論文集. 35. 301-306 (2000)
-
[Publications] 塩崎賢明: "Privatization of Council Housing in England"Memoirs of the Graduate School of Science and Tech.Kobe U.. No.18-A. 65-78 (2000)
-
[Publications] 塩崎賢明: "イギリスの公営住宅管理における居住者参加の法的枠組と居住者管理組織"神戸大学大学院自然科学研究科紀要. 第19号-B. 47-52 (2001)
-
[Publications] 塩崎賢明: "イギリスにおける公営住宅移管事業と地域住宅会社の役割"日本建築学会計画系論文集. 545(印刷中)(未定). (2001)