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2001 Fiscal Year Annual Research Report

ネパールにおけるマラリアに対する文化的・生物学的適応に関する調査・研究

Research Project

Project/Area Number 12575016
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

小林 茂  大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30087150)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 白川 卓  神戸大学, 医学部, 助教授 (30171044)
西山 馨  神戸大学, 医学部, 教授 (00150061)
服巻 保幸  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (90128083)
濱野 真二郎  九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70294915)
Keywordsmalaria / cultural adaptation / biological adaptation / α+-thalassemia / G6PD deficiency / Hemoglobin E / parasitology / Nepal
Research Abstract

ネパールにおいて、マラリアに対して文化的適応をおこなってきた集団と、生物学的(遺伝的)適応をおこなってきた集団についての遺伝学的な差の検出およびそのマラリア感染との関係を検討するのが、本研究の主目的である。これにむけて、平成12年度にひきつづき、本年度は2001年8月(雨季)および2002年2月(乾季)の2回、カブレパランチョーク郡マハデブスタン村の-集落で、村民の協力をえて調査をおこない、サンプルを収集した。
この結果、住民にはα+サラセミア、ヘモグロビンE、グルコース6リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症がみられ、文化的適応をおこなってきた集団については、これらが低頻度かまったくみられず、生物学的適応をおこなってきた集団にでは、いずれもみられるが、とくにα+サラセミアが高頻度であることが判明した。これまで、文化的適応をおこなってきた集団としては、タマンについてしか充分なサンプルが得られていなかったが、ネパールの主要民族集団であるパルバテにくわえ、ネワールについてもかなりのサンプルが得られた。
これに並行して、マラリア感染に関する検査を塗沫標本およびDNA診断によりおこなっている。その結果、感染は子どもに多いことのほか、α+サラセミアのキャリアーでは、感染時のヘモグロビンのレベル低下が正常者にくらべて小さい傾向が認められた。現在のこりのサンプルの分析を急いでいるところである。
なお、上記にくわえ、フィラリアおよび腸管寄生虫の検査をおこなった。また、1998年の調査により、この地域の住民には低頻度ながら肝吸虫の感染者がいることが判明しており、こころみに現地産の魚を検査したところ、肝吸虫のメタセルカリアが発見された。
今後はのこりのサンプルの分析を急ぐとともに、上記の成果を国際的学会誌に発表したい。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 小林 茂: "南アジアのマラリアと環境"柳沢 悠編『現代南アジア4,開発と環境』東京大学出版会. (2002)

  • [Publications] Watanabe, K., Itoh, M., Hamano, S., Kobayashi, S.et al.: "A survey of antigenemia of Wuchereria bancrofti and urine antibody titer in rural communities in Nepal"日本熱帯医学会誌(第42回日本熱帯医学会大会抄録集). 29巻増刊号. 175 (2001)

  • [Publications] 渡部幹次, 松山拓史, 濱野真二郎, 小林 茂, Acharya, G.P.ほか: "ネパール、ジュディガウン村における蠕虫症の変移"第71回日本寄生虫学会大会、プログラム抄録集. 101 (2001)

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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