2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12575031
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
島本 義也 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00001438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 章 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30281794)
阿部 純 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (00192998)
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Keywords | ダイズ / 遺伝資源 / 多様性 / 耐冷性 / SSR / 在来種 |
Research Abstract |
これまでの研究調査では不十分であった地域として、中央アジアのカザフスタンならびにウズベキスタンおよび北部タイに焦点を当てて,ダイズ在来種の栽培実態調査および遺伝資源の収集を行った。中央アジアの調査にはノボシビルスク大学教授シャフルコフ博士の協力を,またタイ北部の調査にはカセサート大学教授シュリニベス博士の協力を得た。両地域から収集された遺伝資源は30点にのぼる。これら遺伝資源の一部について,これまでに収集保存されていた遺伝資源とともに,遺伝的多様性を知る尺度として核SSR標識の多型を調査した。また,それらの耐冷性に関する予備調査を行った。 20個の核SSR標識の変異を解析した結果,供試材料に多様な変異が観察され,個々の品種系統を充分に特徴づけることが可能であった。本年度収集した品種についても,いくつかの系統についてSSR標識の多型を解析したところ,カザフスタンや北部タイで収集された在来種は,中国のダイズ品種の変異に含まれることが判明した。これら収集された遺伝資源の一部,ならびにこれまでに収集保存されていた遺伝資源について,異なる生育時期における耐冷性を評価した。調査した時期は,発芽期,栄養成長期ならびに開花期である。特に,栄養成長期の耐冷性の評価では,カザフスタンで収集された在来種の中に耐性を示す品種が存在した。核SSR標識の多型解析ならびに耐冷性評価は現在供試材料を増やして継続している。
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