2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12575031
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
島本 義也 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (00001438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 章 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (30281794)
阿部 純 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (00192998)
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Keywords | ダイズ / 遺伝資源 / 多様性 / 耐凍性 / SSR / 在来種 |
Research Abstract |
これまでの研究調査では不十分であった地域として、アジア地域ではミャンマーおよびタイを、また早生・耐冷性素材の豊富な北欧地域としてポーランドとウクライナに焦点を当てて、ダイズ遺伝資源の栽培実態調査および収集を行った。ポーランドおよびウクライナの調査には、ポーランド農業アカデミーのコニエチニ博士の協力を得た。また、ミャンマーおよびタイの調査ではタイカセサート大学教授シュリニベス博士の協力を得た。両地域から収集された遺伝資源は40点である。これら遺伝資源の一部について、これまでに収集保存されていた遺伝資源とともに、遺伝的多様性を知る尺度として核SSR標識の多型を調査した。 1.ミャンマーより収集された遺伝資源のうち5点について20個の核SSR標識の変異を解析した。その結果、系統間に大きな変異が認められた。供試系統の遺伝的組成は、日本のダイズ集団のそれとは大きく異なり、中国のダイズ集団の遺伝的組成と類似していた。 2.これら収集された遺伝資源の幼苗期の耐冷性を評価する手法を確立するため、耐冷性が異なることが明らかにされているダイズ品種を用いて、昼間10℃夜間5℃の人工気象下における耐冷性を評価した。低温ストレスによる障害の程度は光強度に依存しており、高強度の下で特に耐冷性の弱い品種で葉身のクロロシスが生じ、葉緑素計で量的に評価することができた。現在、収集系統を含む遺伝資源の耐冷性をかかる環境下で検定している。 なお、ベトナム中部並びに南部のダイズ遺伝資源調査を予定していたが、研究協力者であるフエ農林大学教授テエン博士の都合により次年度に延期した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Xu, D.H.: "Identification of sequence variations by PCR-RFLP and its application to the evaluation of cpDNA diversity in wild and cultivated soybeans"Theoretical and Applied Genetics. 102. 683-688 (2001)
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[Publications] Xu, D.H.: "Diversity of chloroplast DNA SSRs in wild and cultivated soybeans : evidence for multiple origins of cultivated soybean"Theoretical and Applied Genetics. 104(印刷中). (2002)