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2003 Fiscal Year Annual Research Report

ロックとバークリにおける観念の論理空間の比較研究

Research Project

Project/Area Number 12610003
Research InstitutionKYOTO UNIVERSITY

Principal Investigator

冨田 恭彦  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (30155569)

Keywords観念 / 観念説 / ロック / バークリ / ヒューム / 観念論 / 物質否定論 / 自然主義
Research Abstract

観念説的認識論は、古代の原子論に由来する、粒子仮説的自然学を基盤とするものであり、「観念」や「表象」は、そうした自然学的論理空間の中に、それ自身の位置を有していた。したがって、「観念」や「表象」を維持しながら、自然学的要素を切り捨てようとする、バークリやカントの認識論的営みは、自然学的論理空間に依拠しつつ、同時にそれを解体しようとするという意味で、いわば、自らの足下を掘り崩す営みであった。ロック以後のこの観念の論理空間の解体過程を、特にバークリの場合を取り上げて明らかにすることが、本研究の主要目的であった。
この目的を達するため、本年度前期では、ロック的な自然主義の論理の崩壊過程におけるバークリの観念論の位置を更に明確にするための、一連の作業が行われた。まず、バークリの影響を受けつつ独自の観念説的認識論を提出したヒュームに焦点を当て、その認識論の特徴を明らかにすることが試みられた。そして、ロックに顕著に認められる自然学的思考がヒュームにおいてはどのような位置を占めるかを明らかにし、それとの関係においてバークリの物質否定論の位置を見定めることが試みられた。
本年度後期では、前期の研究を更に進めるとともに、これまでの4年にわたる研究の成果をまとめ、海外での発表に向けて準備を行うことが主眼とされた。研究の一端は、すでに、Yasuhiko Tomida,'Locke, Berkeley, and the Logic of Idealism II',Locke Studies 3 (2003):63-91として公表されている。また、本研究の成果の他の一端は、平成16年4月にオックスフォードで開催されるJohn Locke Tercentenary Conferenceで発表することが主催者より求められ、現在、発表に向けて準備が進められている。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Yasuhiko Tomida: "Locke, Berkeley, and the Logic of Idealism II"Locke Studies. 3. 63-91 (2003)

  • [Publications] 冨田恭彦: "クワイン先生を回顧して - 遅ればせの追悼文"理戦. 75号. 66-83 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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