2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610017
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
吾妻 重二 関西大学, 文学部, 教授 (20192982)
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Keywords | 朱熹 / 朱子学 / 家礼 / 礼学 / 冠婚喪祭 / 祖先祭祀 / 中国思想 / 儒教 |
Research Abstract |
研究実施計画にもとづいて研究と調査を行い、本年度は以下の成果を挙げることができた。 1.中国に所蔵する『家礼』諸版本および国内所蔵の関連資料として、以下の7種を複写収集した。とりわけ貴重書である(1)と(2)を複写できたことは大きな収穫である。 (1)『家礼』5巻 附録1巻 宋版(北京図書館蔵) (2)『家礼』5巻 附録1巻 明版(上海図書館蔵) (3)『朱子家礼』5巻 清・郭嵩〓校訂(北京・中国科学院図書館蔵) (4)『家礼源流』14巻 続録2巻 朝鮮・兪〓編(京都大学附属図書館河合文庫蔵) (5)『文公家礼通考』1巻 室鳩巣著(甘雨亭叢書,花園大学禅文化研究所蔵) (6)『朱子家礼筆記』写本8冊 三宅尚斎著(慶応大学斯道文庫蔵) (7)『家礼儀節正誤』写本1冊 猪飼敬所著(花園大学禅文化研究所蔵) 2.上記とあわせ、調査した主要版本には次のものがあり、従来不明であった『家礼』の版本上の問題点をかなり解決することができた。 (1)上海図書館蔵『文公家礼』10巻(存 第5巻) 元版 (2)北京図書館蔵『家礼箋補』 清抄本 など 3.図書資料として、中国の礼学、儒教思想、民俗等に関する書籍を多数購入し、研究と訳注作りの準備に役立てた。 4.清・公善堂影宋本により、『家礼』原文のデータベース化を完了した。 5.研究論文としては、京都大学人文科学研究所「中国の礼制と礼学研究班」(小南一郎教授主宰)における論集に執筆した(「研究発表」の項参照)。
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