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2000 Fiscal Year Annual Research Report

『八千頌般若経』古訳の文献学的研究-アフガニスタン出土の梵語古写本との比較-

Research Project

Project/Area Number 12610020
Research InstitutionSoka University

Principal Investigator

辛嶋 静志  創価大学, 国際仏教学高等研究所, 教授 (80221894)

Keywords支婁迦讖 / 道行般若経 / 八千頌般若経 / 中古漢語 / 仏教漢文
Research Abstract

当該科学研究の初年度である今年度は、まず、梵本『八千頌般若経』などのデータをコンピュータに入力してもらい、そのデータを利用して『八千頌般若経』の古訳である支婁迦讖訳『道行般若経』のグロッサリー(詞典)を作りはじめた。その詞典では、既存の辞書・研究書に出ていない語彙・語法、或いは採録されていても後漢より後の文献に拠るものを取り上げ、英訳を附し、さらに支謙訳『大明度無極経』、竺法護訳『摩訶般若鈔経』、鳩摩羅什訳『小品般若波羅蜜経』、玄奘訳『大般若波羅蜜経.第四会』、同『第五会』、施護訳『佛母出生三法蔵般若波羅蜜多経』、梵本(刊本とアフガニスタンで新たに出土した『八千頌般若経』梵語古写本)及びチベット語訳に見られる対応する語彙を併記した。まだ、『道行般若経』全体の四分の一程度しか進んでいないが、すでに既存の辞書・研究書類に採られていない数多くの表現を集めることができ、また対応する梵本や異訳から、その意味を明らかにすることができた。
また、昨年夏、北京大学で行われた「紀念王力先生誕辰一百周年語言学国際学術討論会」にて「漢訳仏典的語言研究-『道行般若経』与異訳及梵本対比研究」と題して研究発表を行った。この論文は四川大学漢語史研究センターから出版される『漢語史研究集刊』に二度に分けて掲載される予定である。この論文では、『八千頌般若経』の漢訳諸訳の語彙・語法を比較することで、後漢から宋代にわたる漢語の変遷を俯瞰することできること、また『道行般若経』に見える難解な語彙・語法が梵本や異訳と対照することで解読できることを多くの例を挙げて示した。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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