2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610050
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
神野 慧一郎 摂南大学, 経営情報学部, 教授 (10046948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正志 摂南大学, 経営情報学部, 助教授 (50231345)
石崎 嘉彦 摂南大学, 国際言語文化学部, 教授 (80232289)
長沼 忠兵衛 摂南大学, 国際言語文化学部, 教授 (60019065)
太田 義器 摂南大学, 国際言語文化学部, 講師 (10277858)
吉田 容子 摂南大学, 国際言語文化学部, 講師 (70265198)
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Keywords | エートス / 社会の変動 / 人間性 / 国家社会 / グローバリゼーション / 倫理的パラダイム / 女性 / 人権 |
Research Abstract |
本年度の研究は、成果を論文にまとめて公表した研究者もあったが、どちらかといえば資料収集とその整理が中心となった。本研究は、社会の変動と人間の観念的・思念的世界との関わりについて、従来、哲学、倫理学、歴史学、政治学、経済学、経営学、社会学といった個々の研究分野ごとに進められてきた研究を統合することによって開かれる視点から、新たに見えてくるものを明みに出そうとする試みであるが、この研究のための組織は、以前から研究を進めてきた三名と新たに加わった三名の研究者から成っていることもあって、先ずはおのおのの出発点を確定し相互の役割を確認するところから始められた。それゆえ、継続して研究に携わっている者は、これまでの知見にあらたな資料から得られたものを加え、それを論文にまとめるという作業を遂行する形で研究を進めたが、新たに参加してきた研究者は先行の研究を押さえながら、新しい視点を切り開いていくための資料の収集とその整理から作業を開始した。 もう少し研究内容に立ち入る形で述べるなら、研究代表者神野、分担者長沼や石崎は、17-18世紀における人間性やエートスの国家社会への影響を確認する作業をさらに継続して進める一方、長沼、石崎、太田はグローバリゼーションという形で進行する最近の社会の変動を視野に入れ、それとエートスの関係についての研究へと研究枠を広げていった。そのような成果を踏まえ、石崎は「倫理的パラダイム」や「エートス的視点」の必要性に言及し始めた。また研究分担者佐藤、吉田、太田は、それぞれ経営思想や経済思想、女性や被抑圧者たちの人権意識が社会の動きや経済発展に対して及ぼす作用に目を向ける作業に取り掛かった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 長沼忠兵衛: "国民国家の「栄光」-言説の中の市民革命-"望田,碓井 編「グローバリゼーションと市民社会」. 文理閣. 25-47 (2000)
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[Publications] 石崎嘉彦: "近代的学知とは何であったか?-合理と非合理をめぐって"石崎 他 編「知の21世紀的課題」所収. ナカニシヤ. (2001)
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[Publications] 石崎嘉彦: "倫理的パラダイムによる新たな理論のために"石崎 他 編「知の21世紀的課題」所収. ナカニシヤ. (2001)