2002 Fiscal Year Annual Research Report
テクノロジーの発達による感性論的領域の変容に関する研究
Project/Area Number |
12610052
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
室井 尚 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (50219953)
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Keywords | 情報 / テクノロジー / アート / 美学 / 記号論 / 文明 / 文化 / メディア |
Research Abstract |
本研究において一年目(2000年度)は準備期間としてメディアアート及びテクノロジーと関連の深い現代美術の調査を行った。それと同時に、日本初の国際現代美術展「横浜トリエンナーレ2001」のキュレータ河本信治氏から、同展覧会に現代美術家・椿昇とともに作家としての参加を求められる機会があり、一年目から二年目にかけて、作品「インセクト・ワールド」の構想および制作に関わった。この作品は同展で大きな話題を呼び、テレビ、新聞、雑誌などに数多く紹介されたほか、メインとなる作品である全長50メートルに及ぶ巨大なバルーンアート「飛蝗」は水戸芸術館、金沢市民芸術村などを巡回することになった。メディアアートや現代美術に関する各地での調査や文献調査の成果は三年目の研究成果として研究報告書に反映されている。一方、論文以外の成果として、リストにも掲載してあるように複数の美術館、公的機関、学会などにおける招待講演、雑誌記事などがある。今回の研究では主としてテクノロジーと深く関わる現代アート、メディアアートに調査の焦点を絞ってきたが、今後は現象としての美術作品だけではなく、それを支えている制度や言説装置全体、アーサー・ダントーらが言うところのいわゆる「アート・ワールド」にも視野を広げて研究を続行して行きたいと考えている。それと共に今回やや不十分な点があった国外でのさまざまなテクノロジーとアートの関係を調べていきたいと考えている。
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[Publications] 室井 尚: "<昆虫的想像力>と<文化の気象学>"平成11-13年度文部省科学研究補助金(総合研究A)研究報告書(代表者岩城見一)『美学と病理学』. 113-121 (2001)
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[Publications] 室井尚, 藤幡正樹: "メディア・メタモルフォーシス"記号学研究-メディア・生命・文化. 22. 15-51 (2002)
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[Publications] 室井尚: "Invasion From the Insect World"京都アートセンター刊 Diatxt.. 6. 50-57 (2002)
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[Publications] 室井尚: "哲学問題としてのテクノロジー-ダイダロスの迷宮と翼"講談社. 245