2001 Fiscal Year Annual Research Report
西洋の工芸博物館の比較研究-デザイン・ミュージアムの原形・日本の博物館の史的モデルとして-
Project/Area Number |
12610054
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤田 治彦 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00173435)
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Keywords | 工芸博物館 / デザイン・ミュージアム / ウィリアム・モリス / 柳 宗税 |
Research Abstract |
ヨーロッパ大陸における工芸博物館創設の引き金となったイギリスの動向に関する史料で、1851年のロンドン万国博覧会の公式報告書であるExhibition of the Works of Industry of All Nations,1851,Report by Juries,1852,Londonに掲載されている、近代工芸史上重要な"Supplementary Report on Design"についての分析を行った。同報告書の関係資料も入手し、継続的に研究している。続いて、ドイツの工芸博物館、フランスの装飾美術館についての文献研究を行った。これらはイタリアなどの19世紀の工芸運動に関する史料と比較検討される。 平成13年7月15日から25日にかけて、イタリア各地の美術館、博物館、およびイギリスのデザイン・ミュージアム(ロンドン)で調査を行い、資料を収集した。国内では、東京大学付属図書館、国立国会図書館、京都工芸繊維大学付属図書館などで史料調査を行った。 日本の近代工芸運動に関する調査研究も平行して進めており、民芸運動などの資料を収集し、分析を行っている。また、日本の工芸運動とイギリスの運動との関係についての研究を行い、国立民族学博物館において「ウィリアム・モリスと日本」と題して研究発表を行うなど、関連諸分野の研究者との交流にも努めている。
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