中国の書画家印・鑑蔵印・落款に関する諸資料のデータベース化とその総合的研究

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12610066
• Research Institution: TOKYO NATIONAL MUSEUM
• Principal Investigator: 湊 信幸 東京国立博物館, 学芸部, 学芸部長 (80113421)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 富田 淳 東京国立博物館, 学芸部・東洋課, 中国美術室長 (20227622)
• Keywords: 中国の書画家印 / 中国の画家印 / 中国の書家印 / 中国の鑑蔵印 / 中国の賞鑑家 / 中国書画の落款

Research Abstract

前年度に引き続き、これまで未調査の中国絵画・書跡、特に東京国立博物館所蔵品について、その書画家印・鑑蔵印・落款の調査を実施した。調査は従来通り、基本資料とすべき落款、諸印を、原則として、6×4.5判カメラによる原寸の白黒写真として撮影した。これらの写真資料については、B6判のカードに貼り、それぞれ基礎データを記入し、分類整理の作業を継続実施した。基礎データを作成するにあたり、本年度は、特に難解な各書画家印・鑑蔵印の印文の読みに重点をおいた。また、これまで蓄積された写真資料についてはスキャナーを用いてデジタル画像化を進めた。また、従来、6×4・5サイズのカメラでは原寸撮影できなかった大きな印について、デジタルカメラによる調査の有効性を検討する爲、デジタルカメラによる資料撮影を実施した。デジタル画像を含む資料のデータベース化について検討を試みた。すなわち、データベース化する爲に、当初から原寸主義で撮影を実施してきた書画家印・鑑蔵印等の原寸写真資料を、どのようにデジタル画像の中に反映させるかという問題に関して、どのような方法が最も有効であるかについて検討をおこなった。また、将来、「中国書画家鑑蔵家落款印譜」をとりまとめる爲の基本書式を示すものを報告書としてとりまとめた。