2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610090
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Research Institution | Tohoku-Gakuin University |
Principal Investigator |
田多 英興 東北学院大学, 教養学部, 教授 (90045675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 敏子 東北大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90271957)
相川 利樹 東北学院大学, 教養学部, 教授 (10221029)
高橋 彌穂 東北学院大学, 教養学部, 教授 (90004671)
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Keywords | 瞬目 / 系統発生 / 個体発生 / 性差 / 個体差 / 眼瞼の発生 |
Research Abstract |
最終年度の主な仕事は,1)霊長類の瞬目の記録の補充,2)ヒトの瞬目データを補充すること,3)新しく導入した高速度カメラによる霊長類の瞬目の記録,の3つである.初年度から実行してきた民生用のカメラによる霊長類の瞬目の記録はかなり充実したが,なおいくつかの種における瞬目の記録が不足したために補充してほぼ完成した.ヒトのデータは乳幼児から80歳代までを目指していたが,中間の(30・40・50歳代)のデータの収集はなかなか実現せずに今日にいたっている.女性の分は完成したが,男性の分が未完であるので,ここ数ヶ月で完成させる予定である.高速度カメラによる記録は霊長類の予想もしない高速の瞬目の測定・記録のために改めて計画を立てて,実行に移した.これは新しい問題で解決にはやや時間を要すると思われる 1)と3)とは犬山の霊長研とモンキーセンターに夏,秋,春の都合3回と,奈須のモンキーセンターに春1回,の計4回の測定をして,それぞれある一定水準のデータは収集できたが,データ解析は完成できなかった.データ解析は新しく入った解析ソフトが精密であるために解析に以外に時間がかかり,予定を大幅に越えた時間を要している.さらに,高速度カメラによる記録は興味深いデータになりつつあるが,これも新しい技術の習得にやや時間がかかっているし,なおデータ収集と解析に時間を要する.なぜならば,瞬目の極めて少ない種では5分以上1回も瞬目をしないことがあり,5回〜10回の瞬目の記録に半日を要することがあったり,動きの激しい種では記録そのものが極めて困難であったり,というような事情があり,思うように記録するのは難しいからである.したがって,今年度末に報告書を提出することは難しくなったが,後一年かけれぱ一定の成果は間違いなく上げられるものと確信している.
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