2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610107
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
服部 環 筑波大学, 心理学系, 助教授 (70198761)
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Keywords | 項目反応理論 / 部分採点モデル / 等化法 |
Research Abstract |
一般化部分採点モデルが教育・心理テストの開発に有効であると考え、このモデルに適用できるモデル母数の等化法開発した。提案した等化法は(1)最小カイ自乗法、(2)カテゴリ特性関数法、(3)真の得点法に基づく等化法である。 昨年度からの継続研究であるが、本年度は、等化法を実行するためのコンピュータ・プログラムを一般ユーザ利用できるように書き換えた。プログラムの仕様は、PARSCALEプログラム(Muraki & Bock,1993)の出力をほぼそのまま読み込んで、等化係数を計算するようになっている。 さらに、本年度は項目反応モデルについて概観し、1・2・3母数ロジスティック・モデル(Raschモデルを含む)の母数推定を行うプログラムを開発する必要があると考え、モデル母数を推定するプログラム、また、共通項目法に基づいて項目母数の等化係数を計算するプログラムを作成した。 Raschモデルは3母数ロジスティック・モデルの下位モデルとして位置づけることもできるが、Raschモデル独自の項目推定法も提案されている。以前から、そうした方法を用いてRaschモデルの母数を推定するプログラムは開発されているが、欠損値がランダムに生じる場合については対処できないことがわかった。そこで、欠損値がランダムに生じている場合にも利用できるプログラムを開発する準備を行った。 また、多次元項目反応モデル(母数を変換するとカテゴリカル因子分析モデルと等しい)の母数推定値の標準誤差を推定する方法を提案し、その推定精度を検討した。 今後は、こうしたプログラムを一般ユーザに提供する予定である。
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