2002 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害児のための神経心理学的検査の開発と発達援助に関する研究
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12610109
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小林 久男 埼玉大学, 教育学部, 教授 (50004122)
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Keywords | 発達障害児 / 神経心理学的検査 / 注意欠陥多動性障害児 / 注意 / 同時処理 / 継次処理 / プランニング / 実行機能 |
Research Abstract |
平成14年度においては、次の2点について研究を行った。 1.注意欠陥多動性障害(ADHD)児9名について小林(2000)によって作成された下記の神経心理学的検査を実施し、各対象児・者について神経心理学的評価を行った。実施した検査バッテリーは、(1)覚醒・注意システムの検査(持続的注意・受容性選択的注意・表出性選択的注意の3種類の下位検査)、(2)同時処理システムの検査(図形模写・記憶による図形の再生・トークンテスト・レヴン色彩マトリックステストの4種類の下位検査)、(3)継次処理システムの検査(数唱・単語系列の再生・単語の系列(K-ABCの中の下位検査)・視覚性短期記憶の4種類の下位検査)、(4)プランニングシステムの検査(漫画の説明・ウィスコンシンカード分類テストの2種類の下位検査)であった。その結果、ADHDでは、全般に同時処理と継次処理の検査の成績が健常児に比して低下しているものが多かった。 2.主に前頭葉の機能を反映する第3ブロックの検査(プランニングシステムの検査)の検査バッテリーを充実することを目的に、臨床上、前頭葉損傷に鋭敏とされ、よく使用されている実行機能(executive function)検査について検討し、特に前頭葉機能に関連が深いと考えられる8種類の検査を選び、健常児での正常基準値を得ることを目的に、検討した。これらの検査は、(1)Wisconsin Card Sorting Test (WCST)、(2)Wbrd Fluency Test、(3)Design Fluency Test、(4)Trail Making Test、(5)Tower of Hanoi (TOH)、(6)Self-ordered Pointing Test、(7)Behavioural Assessment of the Dysexecutive Syndrome (BADS)、(8)Stroop Testである。そのうち(1)、(4)、(8)については、これまでの科研費補助金による研究(小林;2000,2002)によって検討されているので、平成14年度ではそれ以外の5つの実行機能検査について、健常学童(2・3年生:4名、4年生:10名、5年生:4名、6年生:13名)を対象に、これらの検査の発達過程を検討した。
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Research Products
(1 results)