2001 Fiscal Year Annual Research Report
父親の家庭での協力と家族機能(家族アイデンティティ)及び家族成員の発達・適応
Project/Area Number |
12610113
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
宮下 一博 千葉大学, 教育学部, 教授 (60144789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 和男 群馬社会福祉短期大学, 教授 (10169170)
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Keywords | 父親の協力 / 母親役割達成感 / 妻役割達成感 / 幼児・児童の攻撃性 / 父親のストレス・コーピング / 「父親の協力」についての夫婦間の認識のずれ / 専業主婦家庭 / 共働き家庭 |
Research Abstract |
(1)子育てをしている家庭での「父親の協力」が、母親の適応(母親役割達成感、妻役割達成感)や幼児・児童の適応(攻撃性)、父親自身の適応(ストレス・コーピング)とどのような関連を持つのか、(2)「父親の協力」についての夫婦間の認識のずれが、母親や子どもの適応、父親自身の適応とどのような関連を持つのか、という2点を吟味するために、幼児または児童を持つ父親と母親604組を対象に、父親用として、家事や子育てに対する父親の協力を尋ねる質問紙(尾形・宮下,1998)、ストレス・コーピングを尋ねる質問紙(渡辺,1986)を、母親用として、家事や子育てに対する父親の協力についての母親の認知を尋ねる質問紙(基本的に、「父親用」と同じ)、母親・妻役割達成感を尋ねる質問紙(土肥,1991)、子どもの攻撃性を尋ねる質問紙(桜井,1991)等を実施して、検討を行った. そして、(1)父親の協力の「子ども・妻とのコミュニケーション」が高いほど、母親・妻役割達成感が高いこと、幼児・児童の攻撃性が低いこと、父親のストレス・コーピングがより前向きなこと、等が見出された.また、(2)父親の協力の「子ども・妻とのコミュニケーション」についての夫婦間のずれが大きいほど、母親・妻役割達成感が低いこと、幼児・児童の攻撃性が高いこと、父親が建設的なストレス・コーピングを用いる程度が低いこと、等が見出された。(3)さらに、(1)と(2)に関して、「専業主婦家庭」、「共働き家庭」別に検討を行うと、(1)(2)とも、専業主婦家庭において顕著な傾向が見られること、専業主婦家庭では、父親の協力の「家事への援助」も、一定の開連を有することなど、家族形態によって、その開連性に違いが見られることが見出された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 尾形和男, 宮下一博: "「父親の協力」に対する夫婦間の認識のずれと夫婦関係及び家族成員の適応との関連"千葉大学教育学部研究紀要. 50巻. 8-17 (2002)
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[Publications] 尾形和男, 宮下一博 他: "家族システムの中の父親の役割(XI)-父親の協力と家族成員の適応-"日本発達心理学会第13回大会発表論文集. 85 (2002)
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[Publications] 宮下一博, 尾形和男 他: "家族システムの中の父親の役割(XII)-「父親の協力」に対する夫婦間の認識のずれと家族成員の適応-"日本発達心理学会第13回大会発表論文集. 86 (2002)