大学生の生活の質(Quality of Student Life)に関する研究-「大学生活調査カタログ」の開発-

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12610132
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 峰松 修 九州大学, 健康科学センター, 教授 (80038918)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 馬場園 明 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (90228685) ; 一宮 厚 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (90176305) ; 福盛 英明 九州大学, 健康科学センター, 講師 (40304844)
• Keywords: 学生生活 / QOL / 学生相談 / 大学カウンセラー / Faculty Development / 厚生補導

Research Abstract

大学生のQOL測定ツールの開発
一般の大学生のQuality of Lifeを包括的にとらえる「大学生活チェックカタログ」の開発と、その信頼性と妥当性を検討した。「大学生活チェックカタログ」は(1)自分の生活への気づきを促す振り返りシートとしての機能(2)大学がよりよいサービスを行うために包括的に学生像を把握する機能(3)学生像の変化を追う機能、という3つの機能を持つ計78項目からなる質問票として開発された。大学学部生(3、4年)238名(男性132名、女性102名、無記名4)を対象に実施し、因子分析を行った結果、12因子が抽出され、それぞれに因子名を命名した。また信頼性と妥当性を検討するため、平行検査としてWHO-QOL26(田崎・中根、1997)を27名(男性13名、女性14名)に、GHQ60日本語版(中川・大坊,1985)を48名(男性27名、女性21名)にそれぞれ実施した結果、「大学生活チェックカタログ」総得点とWHO-QOL26とGHQ60の総得点とのピアソン相関係数をそれぞれ求めた結果、r=0.776(p<.001)で有意な正の相関、r=-0.692(p<.001)で有意な負の相関があった。また、再検査法により「大学生活チェックカタログ」の1回目と2回目の総得点のピアソンの相関を求めた結果、r=0.857(p<.001)であった(N=16)。これらの結果から、「大学生活チェックカタログ」の信頼性と妥当性が示されたと言えよう。
現在「大学生活チェックカタログ」を発展させ、より少ない項目で一般の大学生のQuality of Lifeを測定できる「簡易版・大学生活チェックカタログ」を作成し、調査準備中である。

Research Products

• [Publications] 福盛英明,峰松修,馬場園明,一宮厚,永野純,藤野武彦,上園慶子: "大学生のQOLの研究:大学生用QOL質問票「大学生活チェックカタログ」の開発"CAMPUS HEALTH. 37(2)(印刷中). (2001)