2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610136
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
佐藤 正二 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (30107205)
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Keywords | 集団社会的スキル訓練 / 社会的スキル / 孤独感 |
Research Abstract |
本研究では,小学3年生63名を対象に,孤独感低減に及ぼす集団社会的スキル訓練(集団SST)の効果について検討した。児童らは,学級ごとに訓練群と統制群に振り分けられた。3つの標的スキル(規律性スキル,'葛藤解決スキル,社会的働きかけスキル)を訓練するために,8セッションからなる学級を単位とした集団SSTが訓練群に対して行われた。 研究Iでは,訓練の直後査定が実施された。その結果,訓練群の児童は,統制群に比して,自己報告による社会的スキル得点に有意な増加を見せていたことが分かった。また,教師評定尺度においても,訓練群に社会的スキル得点の有意な増加と問題行動得点の有意な減少が確認された。さらに,統制群に比べて,訓練群の孤独感得点に有意な評定得点の減少が認められた。加えて,標的スキルに関する評定得点の増加量と孤独感得点の減少量との間に正の相関関係があることが見出された。これらの結果は,集団SSTが児童の孤独感低減に寄与していたことを示唆している。 また本研究では,社会的スキルの不足と孤独感の高さに基づいて抽出された児童2名に及ぼす集団SSTの効果が分析された。その結果,抽出児Aは、訓練後に自己評定による社会的働きかけスキルと規律性スキルにかなりの改善が認められた。さらに抽出児Bは、社会的スキルの自己評定において、大きな得点の増加が見出され,訓練後には,平均的な児童の得点水準もわずかに低い程度にまで改善されていた。
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Research Products
(1 results)