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2000 Fiscal Year Annual Research Report

学習障害児の母親の育児ストレスと養育態度の検討-「障害の理解しやすさ」の視点から

Research Project

Project/Area Number 12610137
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

佐藤 容子  宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (50196284)

Keywords学習障害児 / 肢体不自由児 / 自閉症児 / 育児ストレス
Research Abstract

本研究は、障害児の母親の育児ストレスや養育態度が、「子どもの障害についての理解しやすさ」によって異なるかを検討するために、学習障害児、肢体不自由児、自閉症児、健常児の4群の母親に質問紙調査を行った。
(1)調査対象者 全国のさまざまな地域から抽出した5歳から15歳までの学習障害児(123名)、肢体不自由児(101名)、自閉症児(157名)および健常児(180名)の母親(合計561名)を調査対象者とした。
(2)調査内容および手続き 母親の育児ストレスを査定ためには新美・植村(1980)、養育態度を査定するためには串間・福成(1999)をそれぞれ修正したものを用いた。調査は無記名で行った。
(3)主な結果 4つの群で、母親の育児ストレスの種類や大きさに差があるかどうかをみるために統計的検定をしたところ、総育児ストレス得点においては、自閉症児群の母親が最も高く、以下、学習障害児群、肢体不自由児群、健常児群の順にストレス得点が高かった。また、いずれの2群間にも有意差がみられた。育児ストレスカテゴリー別にみた場合、子どもの育て方についてのストレスは自閉症児群と学習障害児群で高く、子どもの発達についての現状把握の困難さについてのストレスは学習障害児群が最も高かった。
養育態度に関しては、子どもへの不満や非難、干渉は、学習障害児群の母親の得点が高かった。自閉症児群は他の3群よりも母親の溺愛と盲従の得点が高かった。これらの結果から、障害の実態が把握しにくく、行動に誤解を生じやすい学習障害児の養育に当たっては、母親の育児ストレスも高く、子どもに対して禁止や叱責の言葉が多くなりやすいこと、コミュニケーションの困難な自閉症児に対しては子どものペースに巻き込まれやすくなることが明らかになった。両群とも、他者からのサポートが求められる。

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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