2000 Fiscal Year Annual Research Report
対人魅力情報源としての顔の構造と表情についての社会心理学的研究
Project/Area Number |
12610143
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大坊 郁夫 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (50045556)
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Keywords | 対人魅力 / 非言語的コミュニケーション / 顔面表情 / 社会的スキル / パーソナリティ |
Research Abstract |
今年度は、1)大学生を対象として、顔写真撮影、基本的顔面表情の録画を行い、当人のパーソナリティ特徴との関係を把握することを試みた。そして、次年度行う、顔の特徴と「表情」を統制した刺激に対する対人魅力の形成の検討に備えた。 1.男女の顔の写真(真顔)、ビデオ撮影(真顔-中性感情、快感情、不快感情)を行った(大学生を対象として男女50名)。 併せて、各人のPersonality test、社会的スキル尺度(暗黙の性格観の側面から取りあげられる外向性、神経症的傾向を測定するMPI、感情表出性-ACT)、自身の表出性についての評価を求めた。中性、快、不快表情条件については対象者に応じて順序相殺して撮影した。 2.静止画像をパソコンに取り込み、Martin法を主体とする形態的特徴の測定を複数者によって行った。 3.自己評価については、高ACT者(非言語的な表出スキルの高い者)は、快感情をより正確に表出できたと評価しているが、不快感情についてはこの関係は見られない。また、携帯特徴として40指標を超す特徴を計測し、その特徴とPersonality特性との関連性の検討を進めている。多変量解析的方法等を用いて、両者 の関連性を追求しているが、目に関連する複数の指標、顔下部の形態特徴が社会的外向性、神経症的傾向と関連することが示されている。なお、さらに、詳細な分析を進めている。 4.これらの結果を踏まえて、表情の豊かな者、乏しい者をACT表出性尺度の得点をも関連させて選択し、次年度の表情解読、顔形態特徴とパーソナリティとの関連性認知研究を実施する。 なお、初年度であり、未だ刊行物を示せないが、この結果については、7月のアジア社会心理学会(オーストラリア、メルボルン)、11月の日本社会心理学会大会(愛知学院大学)にて発表する。
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