2001 Fiscal Year Annual Research Report
対人魅力情報源としての顔の構造と表情についての社会心理学的研究
Project/Area Number |
12610143
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大坊 郁夫 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (50045556)
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Keywords | 対人コミュニケーション / 非言語的コミュニケーション / 社会的スキル / 表情認知 / 記号化 / 解読 / パーソナリティ認知 / 対人魅力 |
Research Abstract |
1.男女の顔の写真(真顔)、ビデオ撮影(真顔-中性感情、快感情、不快感情)を行った(大学生を対象として男女50名)。併せて、各人のPersonality test、社会的スキル尺度(外向性、神経症的傾向を測定するMPI、感情表出性-ACT)、自身の表出適否についての評価を求めた。 2.静止画像をパソコンに取り込み、Martin法を主体とする形態特徴の測定を行った。 3.自己評価については、高ACT者(非言語的な表出スキルの高い者)は、快感情をより正確に表出できたと評価しているが、不快感情についてはこの関係は見られない。また、形態特徴として38指標にのぼる特徴を計測し、その特徴とPersonality特性との関連性の検討を行った。 4.顔形態特徴とパーソナリティ特徴認知との関係 自己認知については、E尺度については、眉毛の間隔、目尻が上がっていること、下顔部の狭さ、短さと有意な相関関係が見られ、一方、N尺度については、大きな目、短い顎先と有意な相関関係が見られた。他者認知については、E, N推定得点との相関関係を検討すると、Eについては、口幅の大きさ、唇の薄さ(男女共通)、鼻幅の大きさ(女性)が、また、Nについては、眼角、顎先の短さ(男女共通)、唇の厚さ(男性)、鼻幅の狭さ(女性)が有意な関係を示していた。 自他認知評定との相関関係を比較すると、概ね対応関係は乏しい。なお、他者の推定Eは推定Nと負の有意な相関関係にあることが示された。 5.顔面表情と社会的スキル 高ACTは、快不快の表現力に優れた送り手であり、次いで解読者のACTも解読力に優れることを示していた。快不快評定、表出の適切さの両方で、快感情条件においてSPのACTの効果が大きい。男女を問わず、不快表情は、神経症的傾向と結びつけて認知されやすいものでもあった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 大坊郁夫: "顔面表情の表出と解読における社会的スキルの役割"電子情報通信学会技術研究報告. 101・333. 17-22 (2001)
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[Publications] 大坊郁夫: "顔形態特徴とパーソナリティ特徴との関係"顔学. 1. 62 (2001)
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[Publications] 大坊郁夫: "顔形態特徴についてのパーソナリティ認知と社会的スキルとの関係"顔学. 2(予定). (2002)