2001 Fiscal Year Annual Research Report
地方都市における育児支援ニーズの特徴とその対応の具体的展開に関する研究
Project/Area Number |
12610166
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
竹村 祥子 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (20203929)
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Keywords | 育児支援 / 地方都市 / 子育て / 地域社会計画 / 保育 |
Research Abstract |
本研究は、大都市圏と育児環境の異なる地方都市において、その地域の社会基盤を活かした独自の育児支援施策が、具体的にどのように展開されているか、地方自治体が住民ニーズの吸い上げをどのような方法で行い、どのような効果を上げているか、住民がどのように社会的資源を発見し、活用しているのかを地域社会計画の視点から実証的に研究することを目的として、12年度、13年度と研究を進めてきている。 13年度の課題は、12年度の研究で得た知見を元に1.各県庁所在地自治体が、複数の担当部局でどのように「子育て支援」施策を分担しているか、連絡調整をどのようにとっているか、各自治体宛アンケートによってその具体的事例を把握すること、2.パイロットケースとして盛岡市の育児サークル形成のきっかけとなっている保健センター事業の「母親学級」受講者やその他の「育児支援事業」参加者から盛岡市の事業への参加の経緯を面接調査によって聞き取ることであった。各自治体宛アンケート調査や聞き取り調査の結果は、現在、集計・整理中であるが、アンケート調査結果の概観から得られた知見は以下の通りである。 〔各自治体宛アンケート調査〕1. 各県庁所在地自治体(市)のホームページからは「子育て支援事業」の問い合わせ窓口を特定しづらい。2. 市のホームページからは「子育て支援事業」全体を概観することが難しい。3. 複数の部局で子育て支援事業を行っている自治体の中には、「他部局がどのように取り組んでいるかわからない」という場合が複数でている。4. 市独自で、「子育てプラン」等の計画をつくり、特定部局が統括連絡調整機関となっているところは、提供される情報、事業企画も多く、窓口もわかりやすくなっている。14年度の研究にむけて、調査結果の整理・検討は続行中である。
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