2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610221
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Research Institution | Shikoku Gakuin University |
Principal Investigator |
佐藤 友光子 四国学院大学, 社会学部・応用社会学科, 助教授 (60309705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逢坂 十美 四国学院大学, 社会学部・応用社会学科, 助教授 (90194117)
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Keywords | アイデンティティ / 高齢期 / ライフコース / ライフスタイル / 役割移行 / 身体イメージ |
Research Abstract |
本年度は、高齢者アイデンティティの形成過程に関する調査のための枠組を検討し、変数の洗い出し、尺度の作成、調査票の作成作業を行った(現在進行中)。とりわけ、以下のような点について重点的に検討した。 ・高齢者アイデンティティの次元と構造 ・アンデンティティ・ステイタスの尺度化 ・身体イメージの尺度化 ・身体状況に関連する変数の洗い出しとチェックリストの作成 ・アイデンティティに関連する諸側面の検討と尺度化(自尊感情、心理的福利状況、コミットメントの対象等) また、本年度研究代表者の佐藤は自営業者のライフコースに関する調査(アンケート調査およびインタビュー調査)を実施しており、そのなかで自営業に携わってきた高齢者に対して生活史調査を行っている。仕事からの引退、跡継ぎへの事業の漸次的委譲、事業の縮小、身体状況の変化といった事柄についての記述を分析し、高齢期への移行過程の諸相について考察した。この成果を土台に、本研究のインタビュー調査のためのガイドラインの検討を行った。 次年度早々に、高齢者アンデンティティの形成過程に関するアンケート調査を実施する予定である。次年度予定している調査は以下のようなものである。 1.アンケート調査の実施:60歳台、70歳台の男女を対象とする。郵送法により、800サンプル程度を収集。 2.インタビュー調査の実施:アンケート調査の対象者の一部に、インタビュー調査を行う。回想法により、過去のアイデンティティとアンデンティティに関連する意識・生活行動の諸側面をあとづける。高齢者アンデンティティを確立するに至る過程を、身体状況、役割状況、ライフイベントといったものと関連づけて把握する。
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