観光・まちづくり・文化財と都市祭礼-都市祭礼の戦後史

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12610314
• Research Institution: Edogawa University
• Principal Investigator: 阿南 透 江戸川大学, 社会学部, 助教授 (50255204)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 内田 忠賢 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (00213439)
• Keywords: 都市祭礼 / 青森ねぶた祭 / よさこい祭

Research Abstract

3年計画の2年目にあたる本年度は、都市祭礼の戦後の変化に関する基礎的な情報収集に務めるとともに、主として以下の調査を実施した。
1.青森ねぶた祭は、戦後発展した祭礼であるが、昨年に引き続き、現在のような姿にまで発展した経緯について、行政、運行団体、ねぶた師など関係者からの聞き取り調査を実施し、発展の節目となった出来事とその時期を確認した特に本年度は、祭りのコースが頻繁に変わっていることに注目し、その実状と原因を重点的に調査したその結果、コース設定には都市計画や観光化の動きが多大な影響を及ぼしていることが明らかになったそしてコース変更が戦後の都市祭礼の変化をいわば象徴する出来事であることが明らかになった。
2.前年度の仙台乍夕祭の取材から、仙台を起点に七夕祭が全国展開した事実が明らかになっていたが、今年は石川県根上町で開催された「全国七夕サミツト」を取材し、七夕祭の分布状況と内容を改めて確認した。
3.高知と札幌を起点に全国展開しつつある「よさこい鳴子踊り」について、高知県と北海道各地で主催者やチームへの取材を行った。また仙台、名古屋、姫路など、受容を始めたばかりの都市での行事の現状を調査した。その結果、行事が地域活性化に与える影響には、都市によりかなりの程度の差があることが明らかになった。