2001 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
12610317
|
|---|
| Research Institution | Tezukayama Gakuin University |
|---|
Principal Investigator |
鈴木 清史 帝塚山学院大学, 文学部, 教授 (80196831)
|
|---|
| Keywords | ろう / 難聴 / 聴覚障害 |
|---|
| Research Abstract |
平成13年度の活動は、おもに以下の3つに分けることができる。それらは、1)外国の研究状況を参考にした方法論的考察、2)邦文文献資料の収集と分類、そして2)面接聞き取りによる調査、である。
外国の研究状況を参考にした方法論的考察は、おもにアメリカ合衆国での「ろう」文化研究にかんする文献資料を通して行なっている。これは2)とも関連することであるが、日本でこれまで発表されてきた「ろう」「難聴」にかかわる文献は、手話学習、手話言語の分析、社会問題としての聴覚障害などに偏っており、本研究が意図する「文化」にかかわる視点を含む邦文文献が多くないためである。平成13年に刊行した『アメリカのろう文化』(共訳)はこの活動によって得られた成果の一部分である。
邦文文献資料の収集と分類はこれまで発表されている「ろう」「難聴」にかかわる文献を入手し、それらの中から聴覚障害者の生活史にかかわる資料を獲得することを目的としている。
面接聞き取り調査は、1)当事者である聴覚障害を持つ人びと、およびその家族、2)聴覚障害者教育関係者らを対象として実施している。研究の対象となる人びとが置かれている社会状況の性質上、細心の注意を払い慎重に実施するよう務めている。しかしながら、日常生活を阻害しないようにして面接時間を調整していることもあって、時間がかかっていることは否めない。この調査は次年度も継続実施する予定である。
|
