2001 Fiscal Year Annual Research Report
近世関所の研究-東海道箱根関所・日光道中栗橋関所を中心として-
Project/Area Number |
12610353
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
丸山 雍成 西南学院大学, 文学部, 教授 (80037001)
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Keywords | 関所手形 / 口留番所 / 入鉄炮 / 出女 / 判(印)鑑 / 旅行 / 三ツ道具 / 江戸藩印 |
Research Abstract |
平成13年度は、初年度分に引きつづく栗橋関所・栗橋宿および渡船場史料の整理・補充作業をおこなったが、調査の過程で予想外の新史料が続出、発見されたため、その整理作業に多くの日時と経費を要した。もっとも、この史料を放置しての近世関所の研究は無意味なので、その作業に全力を傾注して、マイクロ撮影を完了した。もっとも、宇都宮市内の某家蒐集史料は、きわめて良質かつ基本的な内容のものであるが、慎重を期して次年度まわしとした。一方、日光道中の栗橋宿の両隣り、幸手・中田2宿の関所関連史料は、一部刊行中のものもあるが、概ね蒐集した。 なお、街道通行者より見る関所関連記事も、網羅的な調査を企画していたが、その半分少々の調査に終わった。そのうち、西国大名の参勤交代関係の諸日記・記録からアプローチする作業は、高知県立図書館・山内神社宝物資料館・平戸松浦史料館、大村市立史料館・熊本大学附属図書館永青文庫・福岡県立図書館および九州大学九州文化史料室収蔵のものは、過半ないし全部目を通し、必要箇所を筆写ならびにマイクロ撮影した。東北大名の分については、盛岡市立中央公民館収蔵の日光奥州街道の宿場、関所に関する詳細な絵図を入手、そのほかに盛岡藩・秋田藩の参勤交代時の関所記事については、厖大な刊行史料集があり、これに依拠して、抜書き中である。 栗橋関所番人の転勤を示す、小仏・金町松戸関所の史料については、後者に関し拙論考で多少ふれているが、完全な史料蒐集は、次年度の調査にゆずらざるをえないが、所期の目的を達成したい。
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