2001 Fiscal Year Annual Research Report
交易史から見た上代文学と平安文学の諸相-万葉集から源氏物語まで-
Project/Area Number |
12610444
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
須賀 房江 (河添 房江) 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80187616)
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Keywords | 交易史 / 平安文学 / 上代文学 / 唐物 / 陶磁器 / 高麗 / 文化的ジェンダー |
Research Abstract |
平成13年度は、平成12年度に購入したウィンドウーズ2000me搭載の新型パソコンと大型プリンター、入力端末のモバイル・ギアを利用して、唐物・交易史関係の必要データの入力と分析をさらに進めた。中でも、入手できたソウルの国立民俗博物館の紙と布の図録の中から、新羅と高麗時代の条について、韓国の留学生に翻訳を依頼し、貴重なデータを得ることができた。 また調査旅行では、昨年6月のの福岡市の鴻臚館跡・大宰府跡の調査、そして2月の関西の博物館の調査に続いて、11月末に中国の北京の調査旅行をし、合わせて中国の源氏研究者とも交流の時間をもった。特に、北京にある中国歴史博物館で『華夏の道』という分厚い図録を入手し、古代の晴・唐朝から五代十国・両宋時代にかけての文物について、詳しいデータを得たことは収穫であった。 唐物や交易史全般について、さらに知見を深めるため、2001年に刊行された『渤海と古代の日本』(校倉書房)をはじめ、多くの関連書籍を購入した。 なお、研究の成果については、その一部を五月に国文学研究資料館で開かれた公開講演会で「源氏物語とジェンダー-和漢のはざまで-」という題で発表し、その講演録をまとめ、さらに編著である『<平安文化>のエクリチュール』の中で、「末摘花と唐物」と題した論文にまとめた。
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