2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610467
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
伊藤 美重子 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (40251871)
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Keywords | 説文解字 / 佚文 / 漢字字書 |
Research Abstract |
先に提出した12年度の計画書に基き、本年度の作業として、『説文解字』からの引用例(つまり、「説文佚文」)が含まれている文献を調査し、説文佚文データとして基本となる文献の確認を行った。そして、それらの文献の序文、凡例などを読み、その文献の撰者の『説文解字』に対する見方を考察した。その結果、各時代ごとに『説文解字』という字書に対する見方が推移して行くさまが明らかとなった。この考察の内容は「『説文解字』佚文研究序説」というタイトルで『お茶の水女子大学人文科学紀要』第54巻(2001年3月)に発表した。また、『説文解字』の佚文に関する先行研究論著を調査収集し、先行の佚文研究の概略も上掲論文の中に記述した。 上述のような文献資料の中で『説文解字』についての記述をたどると同時に、資料の中から佚文データを書きぬき、カード化する作業を進めた。現在までにカード化した資料は、次の通りである。 原本系『玉篇』、顔之推『顔氏家訓』、『経典釈文』、『藝文類聚』『初学記』『北堂書鈔』『文選』李善注、『後漢書』章懐太子注、玄応『一切経音義』、慧琳『一切経音義』。 以上、当初見込んでいた説文佚文データ資料のほぼ半分のカード化は完了したが、まだ入力する段階に至っていないのが反省点である。現在もカード化の作業を引き続き行っている。
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