2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610473
|
Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
市川 桃子 明海大学, 外国語学部, 教授 (20212996)
|
Keywords | 李白 / 書 / 書信 / 頌 / 讃 / 文 |
Research Abstract |
李白の文(頌・書・讃)を研究した。李白に関する著書は多いが、文を関する著書はほとんどなく、論文もきわめてまれであるが、李白を総体として研究するためには、文の研究がなくてはならない。本研究の意義のあるところである。前年に続いて、中国での李白研究の第一人者、中国李白学会会長である郁賢好教授と、共同研究を行い、書と頌を中心に討論し、讃も取り扱った。頌と書は、李白の文の中で、最も重要なジャンルの二つである。ともに、李白の伝記・人生観を知る上で大きな価値がある。今回取り上げた作品は次の通りである。 <頒>趙公西候新亭頌 崇明寺佛頂尊勝陀羅尼幢頌 <書>代壽山答孟少府移文書 與賈少公書 上安州裴長史書 與韓荊州書 為趙宣城與楊右相書 上安州李長史書 <讃>金陵名僧 公粉圖慈親讃 當塗李宰君畫讃 方城張少公 廳畫師猛讃 朱虚侯讃 李居士讃 金銀泥畫西方浄土變相讃並序 李居士讃 安吉崔少府翰畫讃 宣城呉録事畫讃 壁書蒼鷹讃 郁賢好教授は、従来から、考証学的な見地によって優れた研究を行ってきた。今回も、主に交際関係や、伝記、行動様態に興味を持って、これまでの成果の上に、新たな成果を付け加えた。市川は、主に言葉に興味を持ち、用例の中から言葉の意味や、唐代に於ける用法などを知ろうと努力した。ことに、ここ一年間の古典文学方面のインターネット・データベースの充実はめざましく、中国と台湾のデータベースが整備されて、基本図書がコンピューターによって検索できるようになったことは、言葉の研究にとって画期的な事件であり、本研究の精度はいっそう優れたものとなった。
|
Research Products
(2 results)