2002 Fiscal Year Annual Research Report
マージェリー・ケンプと聖ブリジット:写本研究と伝播の特徴
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12610475
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| Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
久木田 直江 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (00271693)
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| Keywords | The Book of Margery Kempe / St Bridget of Sweden / Alan of Lynn |
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| Research Abstract |
今年度はMS Lat 69とMS Lat 75の相異を検証し、Alan of Lynnと写本制作の関係を検討した。The Oxford Lincoln College MS Lat 69と同MS Lat 75はRoger Ellis Roger Ellis教授(University of Wales, Cardiff)が'Flores Ad Fabricandam...Coronam': An Investigation into the Use of the Revelations of St Bridget of Sweden in Fifteenth-Century England',Medium Aevum, 51(1982), 163-86で述べているように、Alan of Lynnによって編纂されたIndex made by Alan of Lynn for the Revelationsを含むと考えられていたが、MS Lat 69とMS Lat 75の別個のIndexであることが、同教授の協力を得て再調査した結果、明らかとなった。そのどちらをAlan of Lynnが制作したかについて結論を得るにはAlan of Lynnの他の著作を調査するなどさらなる研究が必要である。また、今回の調査の過程で、どちらの写本にもAlan of Lynnが関与していなかった可能性も含めて考える必要性があることを認識した。
また、マージェリーとブリジットの著作と霊性の関係については、霊的婚姻のテーマをめぐる類似性をカルメル会の観想神秘主義に内在する霊的婚姻の希求に照らして考察した。そのため、Alan of Lynnの観想神秘主義を彼の霊性に多大な影響を与えたヵルメル会の神学者John Baconthorpe, Philip Ribotの著作を通して検証し、マージェリーへ伝播されたブリジットの霊性がカルメル会のマリア崇敬と呼応し、マージェリーの霊性を形成していることを考察した。
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Research Products
(1 results)
