2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610534
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
堀口 里志 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (50165594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 諒一 岡山大学, 文学部, 教授 (30116488)
池田 利紀 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (90036997)
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Keywords | 近世ドイツ / 初期新高ドイツ語 / ドイツ農民戦争 / 「十二箇条要求書」 / オーバーシュヴァーベン |
Research Abstract |
1.研究の目的と計画:近世のドイツ語圏地域を対象として、当時のドイツ語の地域的な同質性と多様性のあり方を分析し、現代に至るドイツの言語および言語生活の地域的個性の歴史的発展をあとづけようとする研究である。具体的には、16世紀初頭のドイツ農民戦争期に提出された農民の地域的諸要求書などを収集・整理した上で、それらの内容・表現などを分析・検討する。 2.平成13年度の研究カレンダー:本研究は、各研究分担者による個人研究と研究グループ全体による集約との繰り返しによって進められる。本年度は、昨年度の成果に基づいた研究分担者の個人的研究の進展に平行させて、以下のような研究グループ全体の研究活動を行った。(1)平成13年8月に、第4回(昨年度に3回実施)研究打ち合わせ会を、(2)X月に、第5回研究打ち合わせ会を、(3)平成14年3月に、第6回研究打ち合わせ会を行った。また、(4)平成13年12月に、堀口が、福岡教育大学学長裁量経費を得て、「ドイツ語教育のための資料収集」を目的としたドイツ出張を行った際に、当研究のための追加的な資料収集を併せて実施することができた。 3.平成13年度の研究成果:今年度の課題は、昨年度の成果を踏まえながら、来年度の研究集約に向けて個別、具体的研究を進展させることにあった。昨年度に行った七十余点の農民要求書の整理により、それらの要求書は、作成時期と場所から、大きく4ないしは5タイプに整理できること、1525年2月末の「十二箇条」作成を境に、それ以前の要求書とそれ以後の要求書とでは、内容と表現形式に差異が認められることなどがわかったが、今年度は、それらの中間的成果と展望を、16世紀ドイツの自然地勢、交通・交易体系、ドイツ農民戦争の地域的展開の検討に基づきながら、一層、厳密に跡づける分析を試みた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 永田諒一: "近代初期ドイツのマスメディア"科学研究費補助金研究報告書・西洋近代の情報伝達. 3-19 (2001)
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[Publications] 永田諒一: "宗教改革期における都市民の教派選択"ルターと宗教改革. 第2巻. 37-57 (2000)
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[Publications] 永田諒一: "1555年の<アウクスブルクの宗教平和>とその体制:2000年度東北大学西洋史研究会大会共通論題『宗派対立記ドイツの宗教・社会・国家』報告(1)"西洋史研究. 新号第30号. 142-151 (2001)
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[Publications] 永田諒一: "ドイツ近世の社会と教会"ミネルヴァ書房. 349 (2000)