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2000 Fiscal Year Annual Research Report

日本語使役構文の「与格交替」分析と普遍文法への貢献

Research Project

Project/Area Number 12610552
Research InstitutionYokohama National University

Principal Investigator

北川 善久  横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (00313461)

Keywords編出 / 受動態 / 使役 / 名詞化 / 形態 / 統語 / 1AEX
Research Abstract

受動態、使役、名詞化等の形態・統語的現象に関する制約に焦点を当て、オランダ語、ウエールズ語、アイルランド語、リトアニア語、トルコ語、フランス語、英語、韓国語、日本語等の言語データを収集・分析し、以下に要約する所見・一般化を得るに至った。
1、オランダ語やウエールズ語では非対格動詞が受動化を拒むという観察に基づいて「関係文法」の枠組みで提唱された1-Advancement Exclusiveness Law (1AEX)は更に大きな主題関係に関する一般化のほんの一部を捉えただけの不完全な一般化である。これはリトアニア語やトルコ語では他動詞、能格動詞、非対格動詞の全てが受動化可能である事(Timberlake)、フランス語や英語では能格動詞と非対格動詞の両方が受動化を拒む事、日本語や韓国語では使役化が「主語への昇格」を含まないにも関わらず、1AEXと全く同様の現象を示す事などから結論付けられる。
2、観察を更に名詞化、非編入迂言表現などの形態・統語的現象に広げると、これらの現象が、動詞が与えるθ役割の数に反応して共起する言語、そのθ役割のタイプに反応して共起する言語、更にそのどちらにも反応する言語、どちらにも反応しない言語、という類型化が可能になる。
これらの一般化は形態素の「編出」という分析を採用し、論理形式に於ける述語の持つθ役割の統語的投射の分析を整備する事によって主題関係の選択という非常に単純な概念に還元できると思われる。今後の研究をこのような見通しに基づいて展開していく予定である。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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