2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610579
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
田中 隆昭 早稲田大学, 文学部, 教授 (20086086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 保治 早稲田大学, 教育学部, 教授 (80063676)
吉原 浩人 早稲田大学, 文学部, 教授 (80230796)
新川 登亀男 早稲田大学, 文学部, 教授 (50094066)
陣野 英則 早稲田大学, 文学部, 専任講師 (40339627)
高松 寿夫 早稲田大学, 文学部, 助教授 (40287933)
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Keywords | 遣唐使 / 日本古代文学 / 日中比較文学 / 東アジア文化交流 / 渤海使 / 日蔵夢記 / 物語文学 / 漢詩文 |
Research Abstract |
1、中華人民共和国・東北師範大学(長春市)において開催された、国際シンポジウム「21世紀に向かっての日中比較文学/文化」(平成14年7月22・23日)に、田中隆昭・吉原浩人・蔵中しのぶ・菊地真らが参加し、それぞれ、王朝物語文学に登場する渤海使の意味、平安朝における「神道」の語義、『南天竺婆羅門僧正碑井序』の文学性、古代日本の婚姻成立要件などに関して、研究成果を発表した。 2、中華人民共和国・北京師範大学(北京市)において開催された、国際シンポジウム「北京師範大学・早稲田大学中日文化研討会-歴史的叙事与文学的虚構(歴史の叙事と文学の虚構)-」(平成14年9月15日)に、新川登亀男・吉原浩人・小林保治・高松寿夫・陣野英則・菊地真らが参加し、それぞれ、日本の古代における皇太子と聖徳太子像の問題、大江匡房の「擬作」願文、平家都落ちの史実と虚構、『万葉集』冒頭二巻の部立名称の問題、『うつほ物語』における源氏と藤氏の問題、『日蔵夢記』と藤原保忠像をめぐる伝説など、史実と文学的虚構をめぐる諸問題に関して、研究成果を発表した。 3、早稲田大学文学部において開催された、国際学術会議「文学における時空の移動《1》」(平成14年11月2日)の講演で、田中隆昭が、『日蔵夢記』を中心に据えつつ、道真と天神説話に関する研究成果を発表した。 4、『日蔵夢記』の翻刻・注釈などの作業を分担して進めた(その成果は『日蔵夢記研究大成』として近刊の予定)。 5、日中文化交流に関する文献目録の作成作業を進めた。
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Research Products
(21 results)
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[Publications] 田中隆昭: "源氏物語と道真と天神説話-『日蔵夢記』を中心に-"菅原道真論集(論文集). (3月刊行予定). (2003)
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[Publications] 田中隆昭: "『源氏物語』における高麗人登場の意味と背景"交錯する古代-日本・中国・朝鮮半島-(論文集). (3月刊行予定). (2003)
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[Publications] 新川登亀男: "万葉集のなかの道教"高岡市万葉歴史館叢書. 14. 163-194 (2002)
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[Publications] 新川登亀男: "御野風戸籍からのメッセージ"「ミノ」「カモ」の古代(美濃加茂市民ミュージアム展示図録). 18-21 (2002)
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[Publications] 吉原浩人: "説話文学に見る菅原道真-『江談抄』と天神縁起の形成"国文学 解釈と鑑賞. 67-4. 77-83 (2002)
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[Publications] 吉原浩人: "総説『善光寺縁起』と『善光寺如来絵伝』"ものがたり善光寺如来絵伝(安城市歴史博物館特別展図録). 110-115 (2002)
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[Publications] 菊地真: "『大鏡』筆録者攷"水門-言葉と歴史-. 20. 81-87 (2002)
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[Publications] 菊地真: "『大鏡』世次語り攷"古代中世文学論考 第七集 (論文集). 207-231 (2002)
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[Publications] 高松寿夫: "朝川渡る"明日香風. 82. 5-8 (2002)
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[Publications] 高松寿夫: "由義宮歌垣の歌謡-「淵も瀬も」歌謡を中心に-"萬葉. 182. 1-10 (2002)
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[Publications] 吉原浩人: "僧・聖・行者"今昔物語集を学ぶ人のために (論文集). 34-41 (2003)
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[Publications] 吉原浩人: "往生・蘇生・転生"今昔物語集を学ぶ人のために (論文集). 161-168 (2003)
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[Publications] 陣野英則: "『源氏物語』における作中人物の話声と<語り手>-重なりあう話声の様相-"古代中世文学論考 第七集 (論文集). 131-163 (2002)
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[Publications] 陣野英則: "『源氏物語』の<語り>の本性-作中人物どうしの話声の重なりあい-"平安文学の風貌 (論文集). (3月刊行予定). (2003)
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[Publications] 陣野英則: "『源氏物語』と唐代伝奇の<語り>と<書く>こと-物語伝承の仮構の方法-"交錯する古代-日本・中国・朝鮮半島-(論文集). (3月刊行予定). (2003)
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[Publications] 陣野英則: "『堤中納言物語』「このついで」の聴き手たち-物語文学の享受の一面-"古代中世文学論考 第九集 (論文集). (3月刊行予定). (2003)
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[Publications] 田中隆昭(編著): "交錯する古代-日本・中国・朝鮮半島-"勉誠出版 (3月刊行予定). (2003)
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[Publications] 新川登亀男: "漢字文化の成り立ちと展開(日本史リブレット9)"山川出版社. 103 (2002)
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[Publications] 田中隆昭(編): "新世紀の日中文学関係-その回顧と展望"勉誠出版(3月刊行予定). (2003)
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[Publications] 高松寿夫: "古代和歌-万葉集入門-"早稲田大学・トランスアート. 190 (2003)
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[Publications] 新川登亀男, 早川万年 (編): "美濃国戸籍の総合的研究"東京堂出版. 508 (2003)