2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12620019
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小早川 光郎 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (00009820)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 匡彦 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (80251437)
山本 隆司 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (70210573)
|
Keywords | 行政組織 / 行政改革 / 内閣 / 内閣府 / 独立行政法人 / 特殊法人 / 政策調整 / 国家行政組織法 |
Research Abstract |
本研究の成果として挙げられるのは、まず、中央省庁等改革関連立法、とりわけ内閣府設置法の制定と内閣法及び国家行政組織法の改正についての理論的検討である。そこでは、行政改革会議の最終報告や中央省庁等改革基本法の趣旨をふまえつつ、それらの立法が一連の行政改革においていかに位置付けられるかが検討された。内閣法、内閣府設置法及び国家行政組織法の整合的な遂条的検討がその成果の一つである。また、内閣法の理論的検討においては、内閣及び内閣総理大臣の権限強化といわゆる分担管理原則について、従来必ずしも相互交流的ではなかった、行政組織理論と憲法理論との双方に目配りをした考察をおこなった。もっとも、これは改革立法成立時点における検討であり、今後の運用をふまえてさらなる理論的構築をすることが課題となる。 他方、もう一つの本研究の成果は、政府機構の周辺的な組織と位置付けられている、特殊法人や独立行政法人といった公法人、さらには公的任務を遂行する私法人についての理論的検討である。まず第一に、行政改革の前提となる議論、すなわち国家と私人間の任務の分担ないしは協働の可否及び条件が検討され、次いで、法人の書類型の性質決定をする作業をおこなた。最後に、それらをふまえた上で、行政改革の一環として制定された独立行政法人通則法についての実証的な検討がなされた。これについては、各法人についてその性質がどのように位置づけられるのかという個別的な検討が今後の課題として残されている。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 小早川 光郎(共同執筆): "中央省庁等改革関連法律の理論的検討(一)"自治研究. 76・9. 3-32 (2000)
-
[Publications] 小早川 光郎(共同執筆): "中央省庁等改革関連法律の理論的検討(二)"自治研究. 76・10. 3-36 (2000)
-
[Publications] 小早川 光郎(共同執筆): "中央省庁等改革関連法律の理論的検討(三)"自治研究. 76・11. 3-29 (2000)
-
[Publications] 小早川 光郎(共同執筆): "中央省庁等改革関連法律の理論的検討(四・完)"自治研究. 76・12. 12-39 (2000)
-
[Publications] 山本 隆司: "公私協働の法構造"金子宏先生古稀祝賀 公法学の法と政策 下巻. 531-568 (2000)
-
[Publications] 山本 隆司: "行政組織における法人"塩野宏先生古稀祝賀 行政法の発展と変革 上巻. 847-898 (2001)